2019年12月24日の東京株式市場において、パーソナルトレーニング事業を展開するトゥエンティーフォーセブンの株価が、衝撃的な展開を迎えました。前日に続き制限値幅の下限であるストップ安まで売り込まれ、前日比700円安の3360円で取引を終えています。
2019年11月21日に東証マザーズへ上場したばかりの同社ですが、わずか1カ月で株価が公開価格の3420円を割り込む事態となりました。SNS上では「早すぎる下方修正」に対する驚きや、投資判断の難しさを嘆く個人投資家の声が相次ぎ、大きな波紋を広げています。
急落の引き金となったのは、2019年12月20日の取引終了後に発表された、2019年11月期の業績予想に関する下方修正です。当初は前の期比で9%の増益を見込んでいた税引き利益が、一転して23%減の5億8300万円に沈む見通しとなり、市場に冷や水を浴びせました。
同業他社との競争激化が招いた入会者数の失速
業績が悪化した最大の要因は、主力であるダイエットトレーニングの入会者が11月に大きく落ち込んだことにあります。特に、集客の要となる無料カウンセリングの申込数が減少しました。これは、競合他社が実施した大規模な値引きキャンペーンの影響を強く受けたためです。
ここで言う「下方修正」とは、企業が以前に発表していた売上や利益の予測を、実態に合わせて引き下げることを指します。また、積極的な出店に備えて人員採用を前倒ししたことで、人件費という固定費が膨らんだことも、利益を圧迫する構造的な要因となりました。
さらに、税金負担の計算において、本来含めるべき数値を従来予想に織り込んでいなかったという管理面の不手際も露呈しています。上場直後の企業は、通常であれば保守的、つまり慎重に数字を見積もるのが通例ですが、今回の事例は極めて異例と言わざるを得ません。
一時は公開価格を8割近く上回る期待を集めていただけに、投資家の失望感は非常に深いものです。いちよしアセットマネジメントの秋野充成氏が指摘するように、一度失った市場からの信頼を回復し、再び成長軌道を示すには、相当な時間を要することになるでしょう。
編集者の視点としては、急成長するパーソナルジム業界の「熱狂」と「現実」の差を痛感します。他社の価格戦略にこれほど脆く影響を受ける点は、ブランドの差別化が今後の大きな課題です。投資家は、単なる成長性だけでなく、経営基盤の堅実さを見極める必要があります。
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