【ダイハツの挑戦】整備現場のDXが加速!音声記録システムが法定12カ月点検へ拡大し、作業効率15%向上へ

ダイハツ工業が、整備現場に革新をもたらす「音声点検記録システム」の対象範囲を大幅に広げると発表しました。これまで6カ月点検のみに限定されていたこの効率化サービスですが、いよいよ2019年12月25日より、項目数が多く複雑な「法定12カ月点検」への適用を開始します。現在、全国にある販売会社の約8割から導入希望が寄せられており、現場の期待感は最高潮に達しているといえるでしょう。

自動車整備の世界では、少子高齢化に伴う深刻な「整備士不足」が大きな影を落としています。1人あたりの業務負担が増え続けるなか、最新テクノロジーを活用して職場環境を改善する試みは、もはや避けては通れない課題です。今回の取り組みは、まさにその救世主となる可能性を秘めています。SNS上でも「手が離せない作業中に声で記録できるのは画期的」「手書きの苦労から解放される」と、多くの現役整備士から好意的な意見が飛び交っています。

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ハンズフリーが実現する劇的な時間短縮とミス防止

このシステムの核となるのは、整備士が胸元に装着する高性能なウェアラブルマイクです。これは、騒がしい工場内でも口元の音声だけを正確に拾い上げる特殊なデバイスとなっています。点検項目が音声で読み上げられ、整備士が結果を口にするだけで、Bluetoothを経由してiPadにデータが自動転送される仕組みです。記録簿へ手書きする手間が省けるため、1台あたりの作業時間は約35分から5分も短縮され、約15%もの効率化が実現します。

これまでの12カ月点検は、ブレーキの分解整備などが必要で、6カ月点検に比べて項目が3割ほど多いのが難点でした。しかし、ダイハツは専用サーバーを設置することで、最大10名による同時作業のデータ集約を可能にしました。さらに、タイヤの溝やブレーキパッドの厚みを測定する専用機器も連動させています。従来のような定規での目視確認ではなく、デジタル計測値を直接システムへ送信できる点は、正確性の観点からも非常に高く評価できます。

業界の未来を切り拓くデジタル・トランスフォーメーション

「くらしとクルマの研究所」の生駒勝啓所長が「安全面にも最大限配慮した」と語る通り、記録の出力には整備主任者の承認プロセスを組み込むなど、セキュリティも万全です。デジタル化(DX)と聞くと難しく感じますが、要するに「人間が本来の整備作業に集中できる環境作り」に他なりません。筆者は、このような先進的な取り組みこそが、若者にとって自動車整備士という職業を再び魅力的なものに変えていく原動力になると確信しています。

ダイハツは2020年度中に、全国すべての販売会社への導入を完了させる計画です。自動車整備士の数は2013年度から減少傾向にありますが、整備需要自体は伸び続けています。業界内でも珍しいこの音声入力システムは、単なる道具の進化ではなく、整備業界の働き方改革を象徴する重要な一歩となるでしょう。現場の声を形にするメーカーの姿勢は、顧客への安心提供にも直結するはずです。

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