静岡県に本社を構える精密機器の名門、スター精密が大きな決断を下しました。2020年01月09日、同社は精密部品事業の再編を行うと発表し、ビジネス界に激震が走っています。なんと自動車や医療機器向けに展開していた「非時計部品」の生産から、完全に撤退するというのです。
この大胆な選択と集中の背景には、近年のグローバルな市場競争の激化があります。同社は1990年代から非時計分野へ進出し、事業の多角化を進めてきました。しかし思うように収益が上がらず、今回の構造改革へと踏み切った模様です。ネット上では「祖業への回帰は英断」「時代に合わせたスピード感がある」といった前向きな反響が多く見られます。
今後は、会社のルーツでもある時計部品の製造や販売を、子会社の「ミクロ札幌」(北海道石狩市)へ一元化する方針です。このようにリソースを集約する手法は、一般的に「組織のスリム化」と呼ばれます。無駄な部門や重複する業務を削ぎ落とすことで、経営の効率を上げ、再び高い利益を生み出す体質へと生まれ変わる狙いがあるのでしょう。
この一大プロジェクトに伴い、2020年03月31日をもって現在の精密部品事業部は廃止されることが決定しました。2018年からはすでに海外子会社での生産体制の見直しも進められており、準備は万全のようです。今回の再編による業績への直接的なダメージについて、同社は「軽微である」とアナウンスしています。
歴史ある企業が過去の成功体験に縛られず、不採算部門を切り離すスピード感には目を見張るものがあります。今回の選択は、目先の利益だけでなく未来の持続可能な成長を見据えた、非常にスマートな戦略だと感じました。時計部品という自社の強みに特化することで、同社が再び市場で圧倒的な存在感を放つことを期待せずにはいられません。
コメント