2020年1月1日という新しい幕開けを迎え、私たちの暮らしを取り巻く経済環境はかつてないスピードで変化を遂げようとしています。今、最も注目すべきキーワードとして挙げられるのが「マイナス金利政策」「ポイント還元事業」そして「スーパーアプリ」の3点です。これらは単なる経済用語ではなく、私たちの財布やスマートフォンの使い方を根本から変えてしまう大きな力を持っているといえるでしょう。
銀行の常識を覆す「マイナス金利政策」の光と影
日本銀行が2016年2月16日から導入している「マイナス金利政策」は、金融界に大きな衝撃を与え続けています。これは民間銀行が日本銀行に預けるお金の一部に「手数料」を課す仕組みで、本来なら利息がつくはずの預金が逆転現象を起こしている状態を指します。市場にお金を流通させて景気を刺激する狙いがありますが、銀行側にとっては貸出金利と預金金利の差である「利ざや」が縮小し、経営を圧迫するという悩ましい側面も抱えているのです。
日銀の黒田東彦総裁は、さらなる景気対策として金利をより引き下げる「深掘り」の可能性も示唆しています。SNS上では「預金しても増えないどころか、将来的に手数料を取られるのでは」といった不安の声が目立つのも事実です。私個人の見解としては、貯蓄から投資への流れを加速させる意図は理解できるものの、地方銀行をはじめとする金融機関の体力が削られ、地域経済のサービス低下を招かないかという懸念を拭い去ることができません。
キャッシュレス革命!ポイント還元事業がもたらす消費の変化
2019年10月1日の消費税増税に伴いスタートした「ポイント還元事業」は、今や日常の風景となりました。中小店舗で5%、大手のフランチャイズ店でも2%が戻ってくるこの施策は、現金派だった層をもキャッシュレスの世界へ誘っています。この事業の最大の目的は、増税後の冷え込みを防ぐと同時に、日本が遅れているキャッシュレス化を一気に推し進めることにあります。期限である2020年6月30日までに、どこまで定着するかが鍵でしょう。
導入コストを理由に渋っていた小売店も、政府の支援により重い腰を上げ始めています。ネット上では「還元のおかげで増税前よりお得に感じる」といったポジティブな反応が多く、キャッシュレス決済への心理的ハードルは劇的に下がりました。ただし、複雑な還元条件に戸惑う声もあり、国を挙げたデジタル化への過渡期特有の混乱も見受けられます。利便性と還元率のバランスを賢く見極めるリテラシーが、今の消費者には求められているはずです。
LINEとヤフーの統合で誕生する「スーパーアプリ」の衝撃
スマートフォンの画面が、これからはたった一つのアプリで完結する時代が来るかもしれません。それが、買い物から決済、SNS、さらには各種予約まであらゆるサービスを統合した「スーパーアプリ」という概念です。中国のアリペイのように、一つの窓口で生活のすべてを賄える仕組みは、ユーザーに圧倒的な利便性を提供します。膨大なデータを分析することで、個人の好みに最適化されたサービスが提案されるようになるのも、このアプリの強みです。
日本国内では、2019年11月に発表されたZホールディングスとLINEの経営統合が、このスーパーアプリ構想の決定打になると期待されています。1億人を超えるユーザー基盤が統合されれば、私たちの生活インフラは一変するでしょう。企業間競争が激化する一方で、データの一極集中によるプライバシー保護の議論も不可欠です。便利さの裏側にある情報の取り扱いについて、私たち自身が関心を持ち続けることが、健全なデジタル社会の構築には欠かせないと考えます。
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