今、全国の大学で「国際学生寮」の新設や大規模なリニューアルが相次いでおり、大きな注目を集めています。全国で492棟もの学生寮を手掛ける共立メンテナンスによると、交流スペースを贅沢に設けた国際学生寮が誕生したのは10年ほど前のことです。近年の大学界においてグローバル化は避けて通れない共通テーマであり、海外からの留学生も年々増加しています。こうした背景から、2019年には11大学で2100人以上を収容する寮が完成しました。さらに2020年も8大学で計1200人を超える規模の寮が誕生する見込みです。
こうした動きに対して、SNS上では「留学しなくても日常的に生きた英語や異文化に触れられる環境が羨ましい」「自分が学生の頃にこんな寮があれば絶対に入りたかった」といった前向きな声が溢れています。単なる「住まい」の枠を超え、日本にいながら世界とつながれるプラットフォームとして、多くの若者や保護者から熱い視線が注がれているのです。国際学生寮は、現代の学生たちが求める新しいコミュニティの形として、まさに時代のトレンドを象徴する存在になりつつあると言えるでしょう。
しかし、多様なバックグラウンドを持つ人々が一つ屋根の下で暮らすことは、決して簡単なことではありません。共立メンテナンスの小原康緒執行役員寮事業本部長は、最近の国際学生寮のトレンドとして「入居する学生自身が運営に直接関わるスタイルが主流になっている」と指摘します。異なる文化や生活習慣の中で育ってきた者同士が快適に混住するためには、お互いが心の底から納得できるルールを、自分たちの手で作り上げていくプロセスが不可欠だからです。
レジデントアシスタント(RA)が鍵を握る!神奈川大学の先進的な挑戦
ここで注目したいのが、神奈川大学が展開する国際学生寮「栗田谷アカデメイア」の取り組みです。こちらの寮では、入居学生の中から選ばれたリーダーが運営を主導する「レジデントアシスタント(RA)」という制度を導入しました。このRAとは、寮生の生活をサポートしながら、共同生活が円滑に回るように調整する「住込型の学生スタッフ」を指す専門用語です。彼らが中心となり、日々のゴミ出しマナーやシェアスペースの使い方、さらに寮生同士の仲を深める交流イベントの企画などを日々話し合っています。
これまでに大きなトラブルは起きていませんが、RAの一人を務める工学部4年の遠藤敬吾さんは未来を見据えています。「日本人学生がさらに増える今後は、文化の違いだけでなく、地域住民の皆様との円滑な関係性についてももっと深く考えていかなければならない」と、身を引き締めている様子が印象的でした。私は、この「失敗を恐れずに学生自らが自治を行う経験」こそが、教科書では学べない究極のグローバル人材育成につながるのだと確信しています。
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