生活雑貨ブランド「無印良品」を展開する良品計画の株価が、2020年1月14日の東京株式市場で大暴落を記録しました。制限値幅の下限であるストップ安、つまり1日で動かせる最大の下げ幅である前週末比500円(19%)安の2128円まで急降下したのです。東証1部の値下がり率ランキングでも首位となってしまい、市場に大きな衝撃が走っています。
この急落の引き金となったのは、2020年1月10日の取引終了後に企業側から発表された業績予想の下方修正でした。当初、2020年2月期通期の連結純利益は294億円と見込まれていましたが、これを251億円へと引き下げています。これは前期の実績と比べると26%もの減少となる計算であり、好業績を期待していた投資家から失望の売りが殺到する結果となりました。
同時に公表された2019年3月から2019年11月期までの連結決算では、純利益が前年の同じ時期より32%減の205億円に落ち込んでいます。この背景には、韓国での不買運動や香港のデモといった東アジア地域の情勢不安が影を落としており、現地事業が思うように振るわなかったことが大きな要因でしょう。海外戦略の難しさが浮き彫りになった格好です。
さらに国内における過度な値引きやセールなどの販促キャンペーンも、利益を圧迫する要因になりました。2019年11月末時点の棚卸し資産、いわゆる売れ残った「在庫」の総額は1105億円に達しており、前年の同じ時期と比べて27%も膨れ上がっています。野村証券のアナリストもリポートの中で、この過剰在庫が収益を直撃していると分析しました。
SNSの反応と今後の展望
今回の事態を受け、SNS上では「無印良品がこんなに苦戦しているなんてショック」「最近セールが多いと思っていたけれど在庫が厳しかったのか」といった驚きの声が多く見られます。一方で「安くなれば店舗でたくさん買い物をして応援したい」というファンからの前向きなコメントも投稿されており、ブランド力そのものは健在である様子がうかがえます。
良品計画の株価は、2019年10月の消費税増税後も国内既存店の売り上げが好調だったため、直近まで上昇トレンドを維持していました。市場の期待値が非常に高かったからこそ、今回の下方修正によるギャップが裏目に出て、売りが加速したと言えるでしょう。投資家の心理としては、来期以降の不透明感に対する警戒感が一気に強まった印象です。
編集部の視点としては、今回の株価急落は一時的な膿出しの局面であると捉えています。無印良品が持つシンプルで質の高いライフスタイル提案は根強い支持を集めており、過剰在庫の整理と東アジア情勢の安定さえ進めば、再び成長軌道に戻る可能性は十分にあります。目先の減益に惑わされず、企業の構造改革の進捗を冷静に見守りたいところです。
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