イランの首都テヘランをはじめとする主要都市で、激しい怒りの声が渦巻いています。2020年01月11日以降、ウクライナ国際航空の旅客機が誤って撃墜された事件を発端とし、学生を中心とした大規模な抗議活動が連日展開されているのです。激化する抗議は2020年01月14日で4日目を迎えたものの、参加者たちの熱気が収まる兆しは依然として見えていません。
これに対しイラン司法府は2020年01月14日に、国家の安全を脅かす違法なデモに関与したという理由で、すでに約30人の身柄を拘束したと公表しました。当局の報道官は、一部の人間はすでに解放されており、平和的な抗議自体は問題視しないという姿勢をアピールしています。しかし、これは国際社会の批判をかわすためのポーズである可能性が極めて高いでしょう。
インターネット上のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)では、現地からとみられる凄惨な様子を捉えた映像が次々と拡散され、世界中で大きな反響を呼んでいます。ネット上では「真実を隠蔽する政府を絶対に許さない」「市民への暴力は即座にやめるべきだ」といった怒りと悲しみの声が溢れ返り、世界中の人々がこの痛ましい事態を注視している状況です。
緊迫する現地の映像には、治安当局の人間が市民を棒で激しく殴打する姿や、流血しながらも声を上げ続ける人々の姿が克明に記録されていました。さらには、治安維持のために実弾による発砲が行われたという極めて恐ろしい未確認情報まで飛び交っています。市民を保護すべき立場にある政府が武力で行使する鎮圧活動は、決して正当化されるものではありません。
デモ隊の怒りの矛先は、事故当初に誤射の事実を隠そうとしたとみられる政府の不誠実な対応に向けられています。事態の深刻さを受け、ロウハニ大統領は同日に旅客機の撃墜について、許されることのない重大な過ちであったと認めました。関係者を厳重に処罰する意向を示すとともに、同様の悲劇を防ぐための構造的な問題も徹底的に調査すると約束しています。
しかしながら大統領は、今回の惨劇の根本的な要因は地域に過度な緊張を招いた米国側にあるとも強く主張しており、責任を外部へ転嫁する姿勢も崩していません。イラン側は同日に誤射に関わったとされる複数の人物を逮捕したとも発表しましたが、失われた多くの尊い命や、一度失墜した政府への信頼がこれだけで回復するとは到底思えません。
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