モノづくりへの関心が高まる中、静岡県沼津市に拠点を置く鉄骨加工のプロフェッショナル「影山鉄工所」が、新たな一歩を踏み出します。同社は、溶接作業の本質的な面白さを一般の方に向けて広く発信する「体験工房」を開設することを発表しました。プロのレクチャーを受けながら、実際に溶接機を操って自分だけのオリジナルアクセサリーなどを制作できる、非常にユニークな試みです。
深刻化する業界の人手不足を解消するため、未来の担い手となる若い世代へ溶接の奥深さを伝えることが今回のプロジェクトの狙いとなっています。この注目の体験工房「アイアンプラネット ベースオブヌマヅ」は、2020年7月にオープンする予定です。SNS上では「職人技を直に学べる絶好の機会」「夏休みの工作にぴったりで、子どもと一緒に訪れてみたい」といった期待の声が数多く寄せられています。
初心者から本格派まで楽しめる充実の設備と体験コース
同時期に完成を迎える新本社ビル内には、講義室と体験室からなる計40平方メートルの専用スペースが誕生します。初心者でも扱いやすい低出力のモデルから、プロが愛用する本格的な高出力モデルまで計3台の溶接機が導入される予定です。さらに、金属の表面を削って綺麗に整える電動工具である「グラインダー」をはじめ、充実した各種工具も揃えられています。
基本的な体験は120分のコースとなっており、熟練の溶接職人が丁寧に指導してくれるため、初めての方でも安心して参加できるでしょう。参加者は鉄などの金属を接合する技術を学びながら、世界に一つだけの表札やモダンなオブジェ、お洒落なアクセサリー作りに挑戦できます。料金は選ぶコースに応じて6000円から2万円程度に設定される見込みです。
団体での利用は一度に最大20人まで受け入れが可能で、すでに地元のNPO法人の参加が決定しているほか、子どもたちの夏休みの自由研究としての活用も期待されています。また、機材を時間貸しするサービスの検討も進んでおり、DIY上級者にとっても魅力的な場所になるはずです。先行して同様の工房を展開する長田工業所(福井県坂井市)からノウハウの共有を受けています。
近年、職人の技術不足や若者の製造業離れが叫ばれていますが、こうした「体験」を通じて敷居を低くする試みは非常に意義深いと感じます。溶接という一見すると無骨な技術を、自らの手で形にする楽しさへと昇華させることで、モノづくりのファンがさらに増えるのではないでしょうか。地域活性化と産業の未来を明るく照らす、同社の挑戦から目が離せません。
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