日本の初夏や秋を彩るジューシーな果物たちが、今、海外で熱い視線を集めています。特に福島県が誇るみずみずしいフルーツが、東南アジアのタイで爆発的なヒットを記録しているのをご存知でしょうか。2019年度における福島県産果実のタイへの輸出量は、2019年12月末の時点でなんと104・9トンに達しました。これは前年度である2018年度の39・4トンを遥かに上回る数値であり、過去最多の記録を塗り替える快挙を成し遂げたのです。
SNS上でもこのニュースは大きな話題を呼んでおり、「福島の桃やリンゴは本当に美味しいから世界に伝わって嬉しい」「農家の方々の努力が実を結んだ」といった感動の声が溢れています。今回の躍進で注目すべきは、タイへの果物輸出の全体量が前年度比で約2・7倍にまで膨れ上がった点でしょう。内訳を見ると、主力であるモモが36・4トン、リンゴが36・0トン、ナシが24・1トン、カキが6・3トンとなっており、すべての品目で出荷数が大幅に跳ね上がっています。
ここで注目したいのが、福島県産の果物全体の輸出実績である133・5トンのうち、実に約8割をタイが占めているという事実です。特定の国でここまで愛されるようになった背景には、関係者による地道なトップセールスや現地の好みに合わせた熱心なプロモーション活動があります。実は、東日本大震災と東京電力福島第1原子力発電所事故が起きた2011年度には、県産果実の輸出実績はゼロにまで落ち込んでいました。そこからの奇跡的な復活劇と言えます。
県の担当者も、タイを中心とした東南アジアへの積極的なアピールが実を結んだと分析しており、手応えを感じているようです。果物の「輸出」とは、単に荷物を海外へ送るだけでなく、現地の厳しい検疫や安全基準をクリアし、植物防疫法などの法律に基づいた手続きを経て、新鮮な状態のまま消費者に届ける高度な流通システムを指します。風評被害を乗り越え、厳しいチェックを通過して海外の富裕層やフルーツ好きを魅了したことは、並大抵の努力ではありません。
編集部の視点:安全と美味しさが証明された福島の果実が秘める未来
筆者は今回の素晴らしい結果について、福島県の生産者の皆様がこだわり続けた「品質の高さ」が正当に評価された結果だと確信しています。震災以降、徹底的な放射性物質検査を行い、世界最高水準の安全性を証明し続けてきた姿勢が、タイの消費者の信頼を勝ち取ったのでしょう。一度食べれば誰もが虜になるあの濃厚な甘みと果汁の多さは、世界に誇るべき日本の財産です。この成功を足がかりに、アジアだけでなく世界中に福島の美味しさが広がることを期待しています。
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