【九電の挑戦】2030年に経常利益1500億円へ!海外・新規事業が牽引する成長戦略と環境への貢献

九州電力(九電)は、2019年6月7日、長期にわたる新たな経営の羅針盤となる目標を発表しました。この目標は、2030年度の連結経常利益を、2018年度の実績の実に3倍にあたる1500億円にまで引き上げるという、非常に意欲的なものです。これは、国内の既存エネルギー事業の収益性を高めるだけでなく、海外展開の加速や情報通信などの新しい分野への進出を成長の大きな二本柱と位置づけているためであります。また、地球温暖化対策への貢献として、洋上風力発電を始めとする再生可能エネルギー(再エネ)の比率を高め、二酸化炭素(CO
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)の排出量を大きく削減することも目標として明確に掲げられました。

発表会見に臨んだ池辺和弘社長は、「1500億円という数字は、決して非現実的なものではありません」と力を込め、イソップ童話の**「酸っぱいぶどう」に例えて、目標達成への強い自信と覚悟を表明されました。この「酸っぱいぶどう」とは、キツネが採れないぶどうを「酸っぱくて食べられない」と負け惜しみを言う物語ですが、池辺社長は、九電にとってこの目標額は「手が届く」と強調されたのです。目標達成に向けた姿勢は、SNS上でも「大胆な目標だが、実現すれば日本経済への貢献も大きい」「地域活性化につながるか注目したい」といった、期待感を示す反響が多く寄せられています。

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🚀成長のエンジン!海外・新規事業で5割を稼ぎ出す戦略

この1500億円という壮大な目標達成の鍵となるのは、収益の柱を分散させる戦略です。内訳を見ると、国内のエネルギー事業が全体の5割にあたる750億円、そして残りの5割を海外事業と、情報通信や都市開発などといった新規事業で確保するという計画です。国内エネルギー事業においては、九州電力で培ってきた原子力発電所の安定稼働と、地球に優しい地熱発電や水力発電、そして近年注目度が高まっている洋上風力発電といった再エネの活用を進めることで、高コスト体質の火力発電の比率を下げ、採算性を大きく改善させる方針であります。再エネの発電出力は、200万キロワットから500万キロワットへと2.5倍に増加させる見込みで、環境負荷の低減と収益向上を両立させようとしています。

海外事業では、現在力を入れているアジアや米国以外の地域へも積極的に展開していく計画です。具体的には、2018年度と比較して2.5倍となる500万キロワットの発電持ち分出力を目指します。これは、九電が日本国内で磨き上げてきた高い技術力とノウハウを世界に売り込むチャンスでもあります。環境に配慮した液化天然ガス(LNG)火力や地熱発電など、多様な発電プロジェクトへの参画を通じて、国際的な存在感を高めるでしょう。また、新規事業として、既存の都市開発や不動産事業に加えて、地方自治体との連携による植物工場や、小型無人機であるドローンを活用したスマート林業など、多岐にわたる分野で新たなビジネスチャンスを創出していく方針です。

⚡️環境貢献と販売拡大の両立へ

総販売電力量は、2018年度に比べて3割増の1200億キロワット時を目標としています。この上積みは、九州域外での小売契約の拡大や、海外での電力小売市場への参入などを通じて図る予定ですが、「販売戦略の根幹に関わる」という理由から、詳細な内容は公表されませんでした。しかし、国内外で販売を拡大しつつ、地球環境への配慮も決して怠りません。CO
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排出量については、再エネや原子力の比率を高めることで、国が設定する2013年比26%減という目標達成に貢献し、九州全域で必要な削減量の約7割にあたる2600万トンの削減を目指すとのことです。

そして、株主への還元についても前向きな姿勢を見せています。2020年3月期に40円を予定している配当金は、まずは東日本大震災前の水準である50円程度**への回復を目指すとしています。今回の長期目標発表に先立ち、2017年より進めている2022年3月期までの中期経営計画については、経常利益1100億円以上という目標は変更せず据え置かれました。2019年6月7日に福岡市中央区で行われた会見で、池辺社長が示した決意と具体的な施策は、九州電力の未来を切り拓く、力強い一歩となるでしょう。私は、この攻めの経営姿勢こそが、エネルギー業界における新たなスタンダードを築くものだと確信しています。

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