毎日の買い物の中で、賞味期限が迫った「見切り品」を手に取ることに抵抗はありますか。2019年07月17日から2019年07月18日にかけて、楽天インサイト株式会社が全国の20代から60代の男女1,000人を対象に実施した「フードロスに関する調査」では、非常に興味深い消費者の本音が明らかになりました。
この調査結果によると、賞味期限が近い食品であっても、値引きがされていれば購入したいと考える人は全体の約9割に達しています。内訳を見ると「とても買いたい」が約39%、「わりと買いたい」が約48%を占めており、合計で約87%もの人々が前向きな姿勢を示していることが分かります。家計を預かる世代にとって、割引という「お得感」は非常に強力な購入の動機付けとなっているようです。
値引き商品を選ぶ理由として、約8割の人が「価格の安さ」を挙げていますが、一方で注目すべきは社会貢献への意識です。約44%の回答者が「フードロス(食品ロス)の削減につながるから」という理由を選択しました。フードロスとは、本来まだ食べられるはずの食品が、期限切れなどの理由で捨てられてしまう社会問題を指しますが、こうした環境意識が着実に浸透している様子が伺えます。
SNS上でもこの調査結果に対して、「値引きされていれば当日中に食べるので全く問題ない」「むしろ安く買えてSDGsにも貢献できるなら一石二鳥」といった、合理的な消費を肯定する声が数多く寄せられています。単に安いから買うという受動的な態度から、賢く買い物をして社会課題も解決するという、ポジティブな姿勢へと変化しているのでしょう。
家庭で発生する廃棄の現状と、私たちにできる工夫
一方で、家庭内での廃棄の実態についても見過ごせないデータが出ています。賞味期限や「消費期限(品質が急速に劣化しやすく、安全に食べられる期限)」が切れた際に捨ててしまう食品として、最も多かったのが「野菜・果物」で約29%、次いで「牛乳・乳製品」が約21%という結果でした。これらは鮮度が命の生鮮食品であるため、管理の難しさが浮き彫りとなっています。
食品を捨てることに対し、9割以上の人が何らかの「抵抗感」を抱いており、フードロス自体を問題視している層も約9割に及んでいます。しかし、どれほど意識が高くても、冷蔵庫の奥で食材を眠らせてしまうミスは誰にでも起こり得るものです。だからこそ、店頭での値引き販売は、消費者の罪悪感を減らしつつ、無駄を未然に防ぐための極めて有効なシステムとして機能しています。
私自身の見解としては、企業側が積極的に「値引き」をポジティブなキャンペーンとして打ち出すことで、消費者の行動はさらに加速すると考えています。「古いから安くする」という消極的な理由だけでなく、「地球のために今すぐ食べよう」というメッセージを添えることで、買い物そのものが社会を良くするアクションへと進化するはずです。
今後は、デジタル技術を活用して賞味期限間近な商品をリアルタイムで通知する仕組みなど、よりスマートに「お得」と「貢献」を両立できる環境作りが期待されます。2019年09月19日に発表されたこの調査が示す通り、私たちの買い物習慣には、未来を変える大きなポテンシャルが秘められているのではないでしょうか。
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