九州観光の今!韓国客減少もラグビーW杯効果で欧米豪の宿泊が3.4倍へ急増した理由

九州のインバウンド市場がいま、大きな変革の波を迎えています。九州運輸局が2020年1月17日に発表したデータによると、2019年10月に九州を訪れた外国人入国者数は25万6633人となり、前年の同じ月と比べて39.8%減少しました。日韓関係の冷え込みが尾を引いており、これで10カ月連続のマイナスを記録しています。SNS上では「お気に入りの観光地が空いていて快適」という声がある一方、「地元の経済が心配」と懸念する投稿も見られ、受け止め方は様々なようです。

特に影響が顕著なのは韓国からの旅行者で、2019年10月は前年同月比71.8%減の5万4179人にまで落ち込みました。しかし、ここで注目すべきは回復の兆しです。一時は週149便まで半減した九州と韓国を結ぶ航空便が、2019年12月には週198便まで持ち直しています。船便の減少スピードも緩やかになっており、岩月理浩局長は個人旅行者を中心に客足が戻りつつあると分析しました。隣国との繋がりは深く、今後の粘り強いアプローチが期待されます。

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ラグビー熱がもたらした欧米豪からの歴史的な大躍進

その一方で、2019年10月はラグビーワールドカップの開催という最高の追い風が吹きました。イギリスやオーストラリアなど、いわゆる「欧米豪」と呼ばれる地域からの入国者数が53.3%増の2万5931人と急増したのです。ここで言う「欧米豪」とは、主にヨーロッパ、アメリカ、オセアニア諸国を指す言葉であり、日本から見ると長距離移動を伴うため、長期滞在しやすく旅先での消費額も高いという、観光業にとって極めて重要な客層を意味しています。

この盛り上がりは、実際の宿泊データにも驚くべき数字として表れました。従業員が10人以上いる宿泊施設を対象にした調査によると、九州全体の外国人延べ宿泊者数自体は4.7%減の56万8390人泊と微減しています。ところが、欧米豪からの宿泊者数に限ると、なんと前年の3.4倍となる11万2590人泊を記録しました。この驚異的な伸び率は、日本全国の地域ブロックの中でトップの成績であり、九州の魅力が世界に伝わった証拠と言えるでしょう。

ネット上でも「街中で海外のサポーターとハイタッチした!」「パブが異国情緒にあふれていて楽しかった」といった好意的なコメントがあふれ、国際交流の現場として九州が大いに沸いた様子が伝わってきます。九州運輸局の試算では、このスポーツイベントのおかげで2019年9月と10月の2カ月間だけで、約9万人泊もの宿泊需要が上乗せされました。まさに単なる一時的なイベントの枠を超えた、巨大な経済効果をもたらしたと言えます。

編集部としては、今回の結果は九州観光のポテンシャルを証明する絶好の機会になったと考えます。特定の国からの観光客に依存するのではなく、今回のように多様な国々から人々を呼び込む「市場の分散化」こそが、これからの観光立国に求められる健全な姿ではないでしょうか。ラグビーをきっかけに九州の豊かな自然や食文化に触れた人々が、リピーターとして再び戻ってくるような、次なるおもてなしの仕掛け作りに今すぐ着手するべきです。

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