薄着の季節だけでなく、一年中私たちを悩ませる身体のパーツケア。そんな中、二の腕やおしりといった特定の部位に特化した「一点集中ケア」のコスメが、今とてつもない大ブームを巻き起こしています。
これまでは「恥ずかしくて周囲に相談しにくい」と一人で抱え込みがちだった身体のディープな肌トラブル。しかし現在のSNS全盛期において、ネット上で同じ悩みを共有し、解決策を分かち合う文化が定着したことが、このブームの背景にあるようです。
生活雑貨専門店のロフトでは、銀座や渋谷などの都内店舗を中心に、背中や首、腰回りなどの部分的な悩みに特化したせっけんやクリームなど、約40種類を集めた特設コーナーを設置しました。
なかでも注目は、ペリカン石鹸が販売するおしりの黒ずみをケアする「恋するおしり(ヒップケアソープ)」や、気になる二の腕のザラつきにアプローチする「二の腕を洗う重曹石鹸」です。
ここで使われている「重曹」とは、炭酸水素ナトリウムのことです。弱アルカリ性の性質を持ち、肌の古い角質や毛穴に詰まった皮脂汚れをマイルドにからめ落とす効果が期待できる、注目の美容成分なのです。
ロフトにおけるこれら部分ケア商品の売上高は、2019年3月から2019年11月までの期間で、前年の同じ時期と比べて約3割も増加しており、その勢いはとどまるところを知りません。
SNS上でも「これを使ってから肌を褒められた!」「長年のコンプレックスが解消されて自信が持てた」といったリアルな口コミが溢れており、購買意欲をさらに刺激しているのでしょう。
唇からデリケートゾーンまで!多様化する美容ニーズ
このピンポイントケアの波は、ボディだけでなくパーツケア全般へと広がっています。BCLカンパニーでは、唇が荒れた際に集中的に潤いを与える「ハニーエッセンスパック」が絶好調です。
2019年11月の売上高は前年同月比で25%増を記録しており、さらには手の甲に特化したパックや美容液まで登場し、美容感度の高い女性たちの心を掴んでいます。
さらに顕著な伸びを見せているのが、マッシュホールディングスが展開する「デリケートゾーン」の専用ケア商品です。せっけんやクリームなど25種類にも及ぶラインナップを揃えています。
こちらの売上高も二桁増を維持しており、かつては語ることがタブー視されていた部位の正しいお手入れ知識が、SNSの発達によって一気に市民権を得たことが証明されています。
このように、消費者の好みが細分化する現代だからこそ、誰にも言えなかった「隠れた悩み」に寄り添う商品開発が、ヒットを生み出す重要な鍵になると言えるでしょう。
私自身も、こうした特化型コスメの台頭は、単なるトレンドを超えて「自分自身の身体をより深く愛するためのポジティブな変化」であると確信しています。
「みんなも同じことで悩んでいるんだ」と知るだけで救われる気持ちになりますし、それに寄り添う優れた商品がこれほど充実している現代は、とても素敵な時代だと感じます。
コメント