日本と中国、そして韓国のトップ経営者を対象に行われた最新の意識調査において、2020年のビジネス展開に関する興味深い格差が浮き彫りになりました。特に企業の合併や買収を指す「M&A」への意欲について、驚くべきデータが示されています。なんと日本企業の経営者のうち、実に71%が本年中にM&Aを「必ず実施する」あるいは「恐らく実施する」と回答したのです。この積極的な姿勢は、アジア近隣諸国と比較しても群を抜いており、国内ビジネス界の熱量の高さが伺えます。
これに対して、中国企業で前向きな回答を示したのは32%にとどまり、韓国企業に至っては21%という低い水準に甘んじる結果となりました。こうした日本の独走状態に対して、SNS上では「守りではなく攻めの姿勢に転じる企業が増えたのは心強い」「産業の若返りに期待したい」といったポジティブな声が多く寄せられています。主要産業の再編や世代交代を背景に、多くの国内企業が新しい一歩を踏み出そうとしている現状が、世間でも大きな注目を集めているのでしょう。
過去最高を記録した背景と裾野の広がり
日本企業がこれほどまでに買収戦略を重視する背景には、本業ではない「非中核事業」を売却して得意分野に経営資源を集中させる国内再編の動きがあります。さらに、少子高齢化が進む国内市場を見据えて、海外市場への進出を加速させたいという思惑も強く働いているようです。実際に2019年の1年間を振り返ると、日本企業が関与した件数は前年比6%増の4088件に達しており、過去最高の実績を塗り替えました。市場の活性化はデータからも証明されています。
前年にはメガバンクや大手製薬会社による数兆円規模の巨大な買収劇があったため、全体の投資総額自体は減少しているように見えます。しかし、取引の件数そのものが増えているということは、大企業だけでなく中小企業やベンチャー企業にもこの経営手法が浸透している証拠だと言えるでしょう。専門家からも、この勢いは今後も衰えることなく継続していくという力強い見解が示されており、これからの市場規模のさらなる拡大に期待が膨らむばかりです。
不透明感が強まる中国・韓国企業の動向
その一方で、中国や韓国の企業が慎重な姿勢を崩さない原因は、激化する「米中貿易摩擦」にあります。これはアメリカと中国が互いに高い関税を掛け合うなどして対立している状態のことで、世界経済の大きな不安定要素です。中国企業の経営者の多くが、この対立や自国の経済成長の減速を経営のマイナス要因として挙げています。また、中国への輸出に深く依存している構造を持つ韓国企業も、この国際的な貿易対立の煽りをまともに受けている形です。
このように周囲の国々が足踏みをしている現状は、日本企業にとって世界でのシェアを一気に拡大するための絶好の勝機になるのではないでしょうか。ただし、単に規模を拡大するだけでなく、買収後の組織統合やシナジー効果をいかに生み出すかという質の高い戦略が今後は求められます。激動の時代だからこそ、この攻めの姿勢が日本経済全体の景気浮揚へと繋がる起爆剤になることを切に願っています。
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