【2020年最新】波乱の原油価格はどう動く?中東情勢の緊迫化と米国シェールオイルが握る世界経済の行方を徹底解説!

2020年の幕開けとともに、エネルギー市場には大きな衝撃が走りました。原油価格が一時、約9カ月ぶりの最高値を記録する展開となり、世界中に緊張が広がっています。この緊迫した状況を解説するのは、日本エネルギー経済研究所の首席研究員である小山堅氏です。専門家の視点から、これからの市場の見通しを紐解いていきましょう。

市場の潮目が変わった背景には、主要産油国による減産体制の強化があります。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの非加盟国は、2020年から供給量を日量50万バレル追加で減らす決定を下しました。さらにサウジアラビアが独自の判断で減産を上乗せしたほか、長引いていた米国と中国の貿易摩擦に緩和の兆しが見えたことも大きな要因です。

こうした供給抑制の動きに加え、市場を大きく揺さぶっているのが米国とイランの対立激化です。中東地域における地政学リスク、つまり地理的な位置関係が政治や軍事、社会に与える緊張感や予測不能な危険性が再び高まりました。一時は石油の供給が完全にストップしてしまうのではないかという恐怖が、市場の関係者の間に広く駆け巡ったのです。

SNS上でもこのニュースは瞬く間に拡散され、「ガソリン代がまた値上がりするのではないか」「中東の情勢次第では世界経済全体が停滞してしまうかもしれない」といった生活への影響を心配する声が相次いでいます。原油供給の途絶リスクに対して、多くの消費者がこれまでにないほど敏感になっている様子がリアルに伝わってきます。

日本エネルギー経済研究所が2019年末に発表した予測によると、国際的な指標である北海ブレント原油は1バレルあたり65ドル前後、米国の代表的な指標であるWTIは59ドル前後を見込んでいます。ただし、今後も中東での緊張状態が激化する事態となれば、価格帯全体がさらに5ドルほど跳ね上がる可能性も十分に想定されるでしょう。

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米大統領選挙とシェールオイルの増産がもたらす未来のシナリオ

今後の展開を占う上で、2020年11月に控える米大統領選挙は見逃せない重要イベントです。再選を狙うトランプ政権としては、有権者の不満に直結する国内のガソリン価格高騰は何としても阻止したい局面でしょう。もし原油価格の上昇が止まらない事態になれば、米国と親密なサウジアラビアが主導して減産を撤回する動きに出るかもしれません。

一方で、米国の「シェールオイル」と呼ばれる革新的な技術で採掘される原油の動向も注目されます。従来の油田とは異なる地層から採るため高度な技術を要しますが、現在は生産性の高い優良な現場へと投資が集中している状況です。効率化と採算性の向上が進んだことで、採掘設備の稼働数が減っているにもかかわらず、全体の生産量は伸びています。

これからは米国が石油の純輸出国として、世界市場での発言力をさらに強めていくと予想されます。米国の増産分だけで地球規模の需要の伸びを十分に補える計算であり、ブラジルやノルウェーといった他の国々でも増産が計画されています。そのため、暖房需要などが落ち込む2020年前半は、再び供給過剰のムードが漂い、価格の上値を抑える要因になりそうです。

このように、現在の原油市場は一筋縄ではいかない複雑なパワーバランスの上に成り立っています。中東の緊迫したニュースに一喜一憂するだけでなく、米国の選挙戦略や生産技術の進化といった多角的な視点を持つことが重要です。エネルギー資源の大半を海外に頼る日本にとっても、日々の情勢変化から目が離せないスリリングな1年になるでしょう。

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