2020年の金相場を見通す!大統領選や地政学リスクの中でゴールドが輝き続ける理由とは?

世界情勢が目まぐるしく変化する中、投資家の間で安全資産としての「金(ゴールド)」への注目が改めて高まっています。ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズの金ETFストラテジストであるロビン・ツイ氏は、2020年の金相場について1トロイオンス1450ドルから1600ドルの間で堅調に推移するという予測を立てました。SNS上でも「これだけ世界が不安定なら金を持つべき」「リスクヘッジとしてゴールドの存在感が一段と増している」といった、金の先行きに対する前向きな声が多数寄せられています。

一般的にアメリカの大統領選挙がある年は市場が荒れると言われますが、ツイ氏は選挙そのものよりも、ドルの値動きや実質金利の動向こそが価格を大きく動かす要因になると指摘します。実質金利とは、券面の発行時に決められた金利から物価上昇率(インフレ率)を差し引いた実質的な金利のことです。アメリカ経済は緩やかな拡大を続けるため不況のリスクは低いものの、米連邦準備理事会(FRB)は景気を下支えするために金融緩和の姿勢を続ける見込みとなっています。これによりドル高が抑えられ、金に資金が流れやすい環境が整うのです。

一方で、新興国の経済減速が続いている影響から、宝飾品としての現物需要は伸び悩むとみられています。しかし、投資目的の需要がそれを補って余りある勢いを見せています。米中通商協議が2019年末に第1段階の合意に達したことで、市場には一時的に安心感が広がりました。それでもトランプ米大統領は中国が望むような制裁関税の引き下げを確約しておらず、依然として関税は残されたままです。次の交渉次第では不確実性が再び高まり、市場の警戒感が強まる恐れをはらんでいます。

スポンサーリンク

緊迫する中東情勢とマイナス金利がもたらす歴史的な追い風

2020年の年明け以降、アメリカとイランの緊張が急激に高まったことで、金価格は約7年ぶりの高値圏へと急騰しました。こうした地政学リスク、つまり特定の地域における政治的・軍事的な緊張が引き起こす経済への悪影響は、安全資産である金の価値を大きく押し上げます。もし米中交渉が行き詰まったり、中東の緊迫化がさらに進んだりすれば、価格は1トロイオンス1600ドルを突破する可能性も十分に考えられます。当面は1550ドルを中心とした高値圏での推移が予想されるでしょう。

さらに、金相場を構造的に支えているのが「マイナス金利債」の拡大です。マイナス金利債とは、購入して満期まで保有すると、受け取る利息よりも購入額の方が多くなり、投資家が実質的に損をしてしまう債券を指します。金は持っているだけでは利息を生まないという弱点がありますが、債券の金利がマイナスになれば、むしろ目減りしない金の魅力が相対的に跳ね上がります。2016年初頭と比較して、2019年12月中旬にはマイナス金利国債の残高が2.5倍に膨らみ、この間に金価格も40%上昇しました。

このような背景を踏まえると、多くの投資家が国債から金へと資産をシフトさせる流れは今後も継続していくと考えられます。私自身の見解としても、不透明な世界情勢が続く現代において、利息を生まないはずのゴールドが最強の守り資産として機能している現状は極めて必然的だと感じます。目先の値動きに一喜一憂するのではなく、ポートフォリオの安全性を高めるための長期的な選択肢として、2020年も金は極めて魅力的な投資対象であり続けるに違いありません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました