freeeが東証マザー図へ華麗に上場!クラウド会計の旗手が示す驚異の成長性とIPO市場の熱狂

2019年12月17日、日本のフィンテック業界に新たな歴史が刻まれました。中小企業のバックオフィス業務を劇的に効率化するクラウド会計ソフトの雄、フリー株式会社が東京証券取引所マザーズ市場への新規上場を果たしたのです。注目の初値は2500円を記録し、事前に設定されていた公開価格である2000円を25%も上回るという、極めて力強い滑り出しを見せました。市場の期待を一身に背負った同社の登場に、投資家たちの視線は釘付けとなっています。

今回のIPO(新規株式公開)における終値ベースの時価総額は、約1259億円という巨額に達しました。これは、2019年に上場した企業の中でも、名刺管理サービスのSansanに次ぐ第2位の規模を誇ります。当日のマザーズ市場において、売買代金はトップの472億円を叩き出しており、いかに多くの資金がこの新星に流れ込んだかが分かります。SNS上でも「ついにフリーが来た」「日本のSaaS企業の夜明けだ」といった、興奮気味の投稿が相次いでいます。

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世界が注目する「グローバル・オファリング」の威力

これほどの熱狂を生んだ背景には、海外投資家からの猛烈なラブコールがありました。同社は、国内外で同時に株式を売り出す「グローバル・オファリング」という手法を採用し、なんと売り出し株数の7割を海外市場へ割り振ったのです。同日に開催された記者会見で、佐々木大輔最高経営責任者(CEO)は、海外の機関投資家からの応募倍率が27倍にも達したことを明かしました。日本のクラウドサービスが、世界基準で高く評価されている証左と言えるでしょう。

ここで注目すべきは、彼らが「SaaS(サース)」と呼ばれるビジネスモデルを展開している点です。これは、ソフトウェアをパッケージとして販売するのではなく、インターネット経由で月額料金を支払って利用する仕組みを指します。継続的に収益が積み上がるストック型のビジネスであるため、将来の予測が立てやすく、投資家にとっては非常に魅力的な構造なのです。この成長可能性への信頼こそが、今回の株価押し上げの原動力となったことは間違いありません。

一方で、財務面に目を向けると、2019年6月期は27億円の最終赤字を計上しています。さらに、2020年6月期も31億円の赤字を見込むなど、数字上は厳しい状況に見えるかもしれません。しかし、これはユーザー獲得のための広告宣伝費や、システム開発への積極的な「先行投資」によるものです。まずは市場シェアを圧倒的に広げることが、将来の爆発的な利益に繋がると判断されているのです。

佐々木CEOは会見で、既存顧客からの収益が積み上がることで、自然と損益状況は好転していくという自信を覗かせました。具体的な黒字化の時期については明言を避けましたが、売上高が前期比54%増という驚異的なペースで伸びている現状を考えれば、悲観する必要はないでしょう。私自身の見解としても、目先の赤字を恐れず、日本の中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を牽引する同社の姿勢は、非常に頼もしく感じられます。

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