アメリカの物流界に激震が走っています。配送大手のフェデックスが、これまで巨大な顧客であったアマゾン・ドット・コムとの距離を急速に置こうとしているのです。2019年8月31日には、ついに陸上配送の契約打ち切りに踏み切りました。現在は国際配送の契約を残すのみという状態であり、かつての蜜月関係は今や過去のものになろうとしています。
SNS上では「送料が上がるのではないか」といった消費者の不安の声が上がる一方で、「一強に依存しない健全な判断だ」とフェデックスの決断を支持する意見も目立っています。これまで運送会社にとってアマゾンは喉から手が出るほど欲しい大口顧客でしたが、配送密度の向上を優先するあまり、利益率が圧迫されるというジレンマを抱えていたことも事実でしょう。
物流巨人の激突!自社配送網を構築するアマゾンとフェデックスの新たな一手
なぜ、これほどまでにフェデックスは強気の姿勢を見せているのでしょうか。その背景には、アマゾンがドローンや自社専用の貨物機を用いた「自律的な物流ネットワーク」を急速に整備し始めたことが深く関係しています。物流を他社に頼らず、自分たちの手で完結させようとするアマゾンの動きを、フェデックスはもはや無視できない深刻な脅威であると見なしたのかもしれません。
ここで注目したいのが、フェデックスが描く「脱アマゾン」の青写真です。彼らは一社に依存するリスクを避け、ネット通販市場に広がる無数の小売企業へ視線を向けています。既に数千社もの企業と提携を結んでおり、2020年からは主要都市において日曜祝日を含む「週7日営業」の開始を予定している点は、まさに攻めの姿勢と言えるでしょう。
私の考えでは、このフェデックスの決断は物流業界における「主権の奪還」を意味しています。ネット通販が生活に欠かせないインフラとなった現代において、特定のプラットフォームに縛られない自由な配送網の構築は、多様なサービス競争を生む土壌となるはずです。2019年10月9日現在、この物流の変革はまだ序章に過ぎないのかもしれません。
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