マクドナルドから肉が消える!?アメリカで大ブームの「植物肉」が変える食の未来と2人の挑戦者

アメリカの食卓で、今まさに驚くべき地殻変動が起きています。大豆などの植物由来の原料で作られた「植物肉(オルタナティブ・ミート)」が、空前の大ヒットを記録しているのです。驚くべきことに、購入者の90%は普段からお肉を食べている人々だといいます。

特定の宗教や倫理的な理由から完全な菜食主義を貫く「ビーガン」ではなく、健康や環境のために「ときどき肉を食べない日を作る」という柔軟なライフスタイルを持つ「フレキシタリアン」が急増していることが、このブームを力強く後押ししています。

SNSでも「言われなければ本物の肉と区別がつかない」「ジューシーで美味しい」と絶賛の声が溢れており、トレンドに敏感な若者を中心に支持が広がっています。2020年01月01日の仕事始めの日、カリフォルニア州のファストフード店「ダンキン」を訪れた男性も、植物肉サンドを注文してその進化に目を見張っていました。

この一大ムーブメントを牽引しているのが、2人の「ブラウン」という先駆者です。1人は、2011年にシリコンバレーで「インポッシブル・フーズ」を立ち上げたパット・ブラウン氏です。彼は自社を「地球のための企業」と位置づけ、気候変動への危機感を胸に立ち上がりました。

同社が開発したハンバーガー用パティは、見た目も味も本物そっくりです。その秘密は、肉の旨味や血の風味を再現する独自の成分「ヘム(植物由来の鉄分を含む分子構造)」にあります。当初は相手にされなかったものの、今や取扱店は1万5000店を突破しました。

もう1人の立役者が、2009年に「ビヨンド・ミート」を創業したイーサン・ブラウン氏です。環境技術の仕事に携わっていた彼は、自動車よりも家畜の飼育による環境負荷の方が大きいことに着目し、スーパーの棚からじわじわとファンを拡大させていきました。

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メガチェーンも動く!世界へ広がる次世代の味

この波は、肉食文化の象徴であるマクドナルドにも到達しています。2019年11月、カナダの店舗でビヨンド社の植物肉を使ったハンバーガー「P.L.T.」の試験販売がスタートしました。さらに2020年01月14日には、販売店舗を52店に拡大させています。

アメリカでの本格販売が始まれば、その規模は年間2億5000万個を上回る見込みです。市場調査では、2040年までに植物肉の市場が4500億ドル規模に達すると予測されており、日本でも大手食品メーカーの参入が相次いで発表されています。

「人間は12歳までに食べてきたものを一生食べ続ける」という有名な言葉があります。幼少期からこのクオリティの植物肉に触れる世代が育てば、マクドナルドのメニューから本物の肉が消える日も、そう遠い未来の話ではないのかもしれません。

筆者は、この変化を単なる一過性のトレンドではなく、地球の未来を守るための必然的な「食の革命」であると確信しています。美味しさと環境保護を両立させる彼らの挑戦は、私たちの食に対する価値観をアップデートしてくれるはずです。

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