【台風19号から立ち上がる】上田電鉄別所線の崩落鉄橋が市有化で早期復旧へ!国の補助金活用で2021年4月全線開通を目指すローカル線の未来

2019年10月に日本各地へ甚大な被害をもたらした台風19号は、長野県上田市を走るローカル線「上田電鉄別所線」のシンボルにも大きな爪痕を残しました。千曲川の激しい氾濫によって、上田駅と城下駅の間に架かる赤い鉄橋が無残にも崩落してしまったのです。現在も線路は分断されたままで、この区間は代行バスによる運行が続いています。しかし、悲しみに暮れる沿線住民や鉄道ファンに向けて、ついに未来への希望が湧く大きな一歩が踏み出されました。

上田市は2020年01月20日、この崩落した鉄橋を市自らが引き取り、所有することを公式に発表したのです。2020年01月24日に開催される市議会の臨時会で関連議案が可決されれば、正式にこのプロジェクトが始動します。通学で利用する多くの学生や、地域の足として愛する住民のためにも、一刻も早い復旧が待ち望まれていました。市が前面に立つことで、なんと2021年04月の全線開通という具体的な目標が掲げられています。

SNS上では、この決定に対して「またあの美しい赤い鉄橋を渡る姿が見られるなんて感無量です」「全面開通の日をずっと待っています、頑張れ上田電鉄!」といった、温かい歓喜の声があふれ返りました。日常の風景を失ったショックから一転して、地域が一丸となって鉄道を守ろうとする動きに、多くの人々が勇気をもらっているようです。復旧に向けた機運は、ネットの海を越えてリアルな街の応援へと確実に繋がっている印象を受けます。

今回の決断の背景には、国の財政支援制度を賢く活用する「公有民営方式」という知恵が存在します。これは自治体が鉄道施設やインフラを保有し、運行は民間の鉄道会社が担うという、ローカル線存続のための救世主的な仕組みです。2020年01月24日の臨時会には、修繕費として約8億6000万円を追加した補正予算や、上田電鉄から鉄橋の寄付を受ける議案が提出される予定で、これが可決されれば2月下旬に国への補助金申請へと進みます。

市が鉄橋を所有する最大の理由は、国の「特定大規模災害等鉄道施設災害復旧事業費補助」を受けるためです。この制度が適用されると、総事業費の97.5%という巨額の費用を国が補填してくれるため、地方自治体の負担は劇的に軽減されます。ただし、これには「赤字事業者の赤字路線であること」という皮肉な条件をクリアしなければなりません。上田電鉄の年間利用者は約130万人前後と低迷しており、経営の苦しさが今回は皮肉にも適用条件に合致しました。

上田駅と温泉街である別所温泉駅を結ぶ別所線は、単線ながらも地域の観光と生活を支える命綱です。筆者は、今回の市有化の決断を大いに支持します。単なる赤字路線として見捨てるのではなく、災害を契機に官民が手を取り合う姿は、全国の苦境にあるローカル線の新しいモデルケースになるはずです。地域の歴史と文化を乗せて走る電車が、2021年04月に再び千曲川をまたぐ日を、私たちは期待を込めて見守るべきではないでしょうか。

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