日本の家電業界に今、驚きの新潮流が訪れています。なんと大手家電メーカーのパナソニックやシャープが、相次いで食品の販売ビジネスに乗り出しているのです。この意外な組み合わせは、SNSでも「家電を買ったら美味しいご飯までついてくる時代が来るとは」「調理家電のポテンシャルが引き出されそう」と、大きな反響を呼んでいます。従来のモノ売りから脱却し、豊かな食体験を届けることで、自社のファンを増やそうとする各社の新たな挑戦が、大きな注目を集めています。
パナソニックは、グループ会社が運営するクラウドファンディングサイト「TAMATEBA」において、2019年11月から自社製野菜ドレッシングの購入者募集を開始しました。クラウドファンディングとは、インターネットを通じて不特定多数の人から資金を募る仕組みのことで、今回はテストマーケティングを兼ねて実施されました。その結果、見事に目標額の66万円を達成し、2020年3月初旬に応募者の元へ商品が届けられる予定です。
販売されるのは「えごまドレッシング」と「バジルソース」のセットです。4本セットで3300円、8本セットが5800円、12本セットが8200円という価格設定になっています。この取り組みの背景には、同社が福島県で手がける植物工場の存在があるのです。照明や空調といった家電・住宅事業で培った最先端技術を生かして野菜を栽培しており、その素材の魅力を最大限に高めるために高級調味料という形で商品化されました。
市販品に比べて天然素材の含有比率が約10倍という贅沢な仕上がりで、自然本来の風味を堪能できます。製造は専門メーカーのマナに委託されました。メーカー側としては、消費者のリアルな反応をダイレクトに確認できるため、次なる新事業の種をいち早く見つける絶好の機会となるでしょう。今後は購入者のフィードバックを分析しながら、商品のラインナップや販売ルートをさらに拡大していく方針が示されています。
一方のシャープも、同社の人気オーブンレンジ「ヘルシオ」や自動調理鍋「ヘルシオホットクック」を活用した専用ミールキット「ヘルシオデリ」をさらに進化させています。ミールキットとは、レシピと必要な分量の食材や調味料がセットになった調理パックのことで、買い物や下ごしらえの手間を省けるのが魅力です。同社は2019年11月に、このサービスの冷凍保存タイプを大幅に拡充しました。
「トマトソースの煮込みハンバーグ」など、ヘルシオ向け10種類、ホットクック向け23種類を取り揃えており、日持ちがする冷凍対応へと改良されました。忙しい共働き世帯から絶大な支持を集める同社の家電ですが、食材を長期保存できるよう family層の日常に寄り添った配慮が光ります。価格は2〜3人前で1000円台から4000円台となっており、今後は少人数世帯向けのメニューも手厚くしていく模様です。
国内の家電市場は、消費税増税後の反動による冷え込みや、海外勢との激しい価格競争に直面しています。その中で、私はこうした「食のソフトサービス」の融合こそが、日本の老舗メーカーが生き残るための鍵になると確信しています。単に高機能な機械を売るだけでなく、それを使ってどんな美味しい体験ができるかという価値を提供することが、これからの時代に選ばれるメーカーの条件になるのではないでしょうか。
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