挑戦を続ける日本のスタートアップ業界に、2019年度から新たな追い風が吹いています。政府が打ち出した税制改正により、ファンドから出資を受ける設立10年未満の企業などを対象として、外部のスペシャリストに与えるストックオプションの課税繰り延べが認められることになりました。これまで社内の取締役に限定されていた特権が、社外の優秀な人材にも適用される形となり、多くの起業家から熱い視線が注がれています。
ストックオプションとは、あらかじめ決められた価格で自社の株式を購入できる権利のことです。今回の大きな変更点は、上場後などにこの権利を使って株を手に入れた段階では税金が発生せず、実際にその株を売却するまで納税が先送りされる仕組みにあります。これまでは権利を行使した時点で高い所得税などが課されていたため、手元に資金がない専門家にとっては大きな負担となっていました。今回の規制緩和は、人材確保に悩む企業にとって画期的な改革と言えるでしょう。
この動きに対して、サイバーセキュリティー分野で躍進するココン株式会社の倉富佑也社長も、最先端の人工知能研究者らへの付与を前向きに検討したいと語っています。SNS上でも「資金力の乏しい創業期でも、一流のプロをチームに巻き込める大チャンス」「副業や兼業のハードルがさらに下がりそう」といった期待の声が続々と上がっており、業界全体のモチベーションを高めている様子がうかがえます。
しかし、こうした魅力的な制度の導入には慎重な姿勢も求められます。もし自社の従業員に権利が与えられていない場合、外部の人間だけが優遇されているように見え、社内に深刻な不公平感が漂う危険性があるからです。せっかく獲得した専門家が期待通りの成果を出してくれないケースも想定されるため、付与する条件や事前の契約合意は極めて重要なプロセスになります。
さらに、専門的な知識がまだ浅いスタートアップを狙い、大した実績もないのに不当な権利を要求してくる悪質な人物の存在も報告されています。編集部としては、この制度を単なる「流行りの飛び道具」として捉えるのではなく、自社の成長フェーズや既存社員とのバランスを見極めた上で、防衛策を講じながら賢く活用していくことが成功の鍵になると確信しています。
最先端を走るトップランナーが集結!注目のスタートアップイベントが開催
こうした激動の経営環境のなか、これからの時代を生き抜くヒントが詰まった特別な催しが企画されています。日本経済新聞社は2020年01月21日に、今後の成長が期待される「NEXTユニコーン調査」で高い評価を得た企業のトップ2名を招き、東京の渋谷でトークイベントを開催する予定です。
登壇するのは、革新的な電動車椅子で世界に挑むWHILLの杉江理最高経営責任者と、煩雑な人事労務を効率化するクラウドソフトで支持を集めるSmartHRの宮田昇始最高経営責任者です。次世代の主役たちが語るリアルな現状と未来への展望は、すべてのビジネスパーソンにとって刺激的な時間になるでしょう。
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