日本のブランドを守れ!政府が挑む経済安全保障と知的財産を守る新法案の全貌

私たちの暮らしや未来の産業を守るための大きな動きが、国会で始まろうとしています。政府は、次世代の高速通信網「5G」の安全性確保や、日本の農産品が持つ高度な技術流出を防ぐための新法案を相次いで提出する方針を固めました。これは「経済安全保障(国の経済や技術を守ることで安全を維持する取り組み)」や「知的財産保護」を目的としたものです。背景には、安価な中国製品への警戒を強めるアメリカ政権と歩調を合わせ、国産品の価格競争力を維持したいという狙いがあります。

SNS上では「シャインマスカットなどのブランドが海外に流出していたのは大問題、早く法改正してほしい」「5Gやドローンのセキュリティ強化は現代の防衛線だ」といった賛同の声が数多く上がっています。一方で「中国との経済的な結びつきも強いだけに、関係悪化にならないか心配」という慎重な意見も見られ、関心の高さがうかがえます。国境を越えた技術やブランドの争奪戦は、いまや私たちのすぐ身近な問題になっているのです。

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5Gとドローンの安全を確保する新法案の狙い

安倍晋三首相は2020年1月20日の施政方針演説で、次世代の通信インフラ整備について「安全で安心なインフラが安定的に供給されるよう、戦略的に取り組む」と宣言しました。その具体的な一歩となるのが、今国会への「特定高度情報通信技術活用システム導入促進法案(仮称)」の提出です。この法案では、5Gやドローンの開発・導入に関して、政府が安全性を確保するための指針を定めることとしています。

この指針に沿って機材を導入する企業は、減税や低金利融資といった手厚い優遇措置を受けられる仕組みです。この政策には、サイバー攻撃のリスクが低い信頼できる製品の普及を促す狙いがあります。価格は安いもののセキュリティ面で懸念が残る中国製品を、事実上マーケットから締め出す効果を持つことになるでしょう。アメリカ政府が安全保障を理由に、5G通信網から中国の華為技術(ファーウェイ)製機器を排除するよう同盟国に求めている背景もあります。

日本政府はすでに2018年に、政府調達から事実上これらを排除する指針を作っていますが、今回の法整備によってその姿勢が法律として明文化されます。これにより、アメリカとの協調路線がより鮮明になることは間違いありません。また、情報漏洩の懸念が指摘されているドローン分野でも、安全基準を満たした国産ドローンの普及を強力に後押しする方針です。

神戸牛や高級フルーツを守る!農産品ブランドの海外流出防止策

「神戸牛、ルビーロマン、ゆめぴりか。これらは農家の努力の結晶であり、海外流出リスクから守り抜く」。首相が演説で熱弁を振るったこの防衛策も、主なターゲットは中国です。例えば、日本が誇る高級ブドウ「シャインマスカット」の苗木が海外へ持ち出され、中国や韓国で無断栽培された上で東南アジアへ輸出されるといった事態が実際に確認されています。このようなブランドのただ乗りを防ぐため、政府は種苗法改正案を提出します。

新法案では、開発者が種の栽培地域を国内に限定できるようになります。もし意に反して海外へ持ち出した場合は、最高で懲役10年、または1000万円の罰金という重い刑事罰が科される見通しです。さらに2019年には和牛の受精卵が中国へ不正に持ち出されそうになる事件も発覚しました。これを受けて提出される「家畜遺伝資源不正競争防止法案(仮称)」では、和牛の遺伝資源を明確に知的財産と位置づけ、不正利用の差し止めや刑事罰を可能にします。

外交の駆け引きと、新時代の素晴らしい日中関係への期待

興味深いのは、これらすべての法案で中国などの特定国や企業の名を一切出さない点です。これは、安全保障上の正当な理由がない限り特定の国を差別してはならないという世界貿易機関(WTO)の「内外無差別」ルールに抵触しないための工夫と言えます。2020年春には中国の習近平国家主席が国賓として来日する予定であり、アメリカとの貿易摩擦を抱える中国側としても、日本との関係をこれ以上こじらせたくないという思惑があります。

日中双方が関係改善へと動いているこの絶妙なタイミングだからこそ、政府は対中を意識した法案を並べても大きな反発は起きないと踏んだのでしょう。首相は「新時代の成熟した日中関係を構築する」と語る一方で、尖閣諸島周辺への領海侵入や邦人拘束事件といった重大な懸念材料については、中国側に毅然と改善を求めています。毅然とした外交を進めるためにも、足元の法的根拠を固める今回の法整備は極めて賢明な判断だと私は評価します。

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