日本経済を牽引する上場企業の業績に、厳しい逆風が吹き荒れています。2019年10月から12月期における企業の決算発表が間近に迫る中、民間の専門家からは純利益が5四半期、つまり1年3ヶ月連続で減少するとの見方が強まっている状況です。SNS上でも「私たちの給料やボーナスに響くのではないか」「景気回復の実感が全く湧かない」といった、将来への不安を吐露する声が数多く飛び交っています。
決算の動向を正確に予測することは容易ではありません。なぜなら、多くの企業は通期の見通ししか開示しないためです。そこで手がかりとなるのが、市場分析を行う証券アナリストの予測を集計したデータとなります。最新の試算によると、主要企業における全体の純利益は前年の同じ時期と比べておよそ9%も落ち込む見通しであり、日本経済の基盤が大きく揺らいでいる様子が浮き彫りになりました。
製造業の低迷と相次ぐ不測の事態
特に深刻な影を落としているのが、ものづくりを担う製造業です。実に6割にのぼる企業が業績悪化に見舞われると予測されています。この背景には、海を越えた中国市場における景気の足踏み状態が挙げられるでしょう。産業用ロボットなどの機械分野や化学素材を扱う企業を中心に、世界的な需要の冷え込みが直撃しています。長引く貿易摩擦の余波が、日本の工場に暗い影を落としているのが現状です。
さらに、非製造業と呼ばれるサービスやインフラの業界も例外ではありません。2019年の秋に日本列島を襲った大型台風の爪痕は深く、鉄道大手のJR東日本は復旧のために約300億円もの巨額の損失を抱えることを明らかにしました。こうした予期せぬ災害による出費が、各企業の体力を確実に削り取っています。SNSでは「インフラ企業の損失は巡り巡って運賃やサービスに影響しそう」と心配する声が上がっています。
消費増税の重圧と10年ぶりの長期停滞リスク
追い打ちをかけるように国内の消費活動も沈んでいます。2019年10月に実施された消費税率の引き上げにより、生活者の財布の紐は固くなりました。実際に2人以上の世帯における11月の消費支出は、物価の変動を除いた実質ベースで前年から2.0%も減少しています。生活に直結する増税の痛みが、企業の売り上げ減少という形でブーメランのように戻ってきている様子が窺えます。
もし今回の期間もマイナス成長となれば、リーマン・ショックを挟んだ2007年から2009年にかけての大不況以来、実に約10年ぶりとなる長期的な業績悪化に陥ることになります。過去のデータを元に全上場企業を対象として算出した試算でも、1%の減益は避けられないという厳しい結果が出ました。前年のハードルが低いために減少率自体は小さく見えますが、底を打ったとは言えない状況です。
編集部が斬る!今後の日本経済の見通し
投資家の間では、次なる2021年3月期には業績が回復に向かうという楽観的なコンセンサス(市場の共通認識)も一部でささやかれています。しかし、私はこの見方に警鐘を鳴らしたいと思います。米中間の緊張関係や中国経済の構造的な停滞が続く限り、企業が自発的に行う設備投資(工場や機械の導入)が以前の水準までV字回復するとは到底思えません。目先の数字に惑わされず、慎重に動向を見極める必要があります。
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