2020年1月10日、日本銀行金沢支店は北陸3県の景気動向をまとめた最新の金融経済月報を公表しました。注目の景気全体に対する見解は、3ヶ月連続で「拡大基調にあるものの、そのペースは一段と緩やかになっている」という評価に据え置かれています。SNS上では「地元の景気、やっぱり少し足踏み状態なのかな」「体感としては現状維持という印象」といった、冷静に地域の行く末を見守る声が目立っていました。
個別の項目に目を向けると、私たちの生活に身近な個人消費は「着実に持ち直している」とされ、企業の製造活動を示す生産は「弱めの動き」という前回の判断を維持しています。ここでいう「個人消費」とは、私たち消費者が日常的に行う買い物やサービスの利用全般を指す言葉です。2019年10月の消費税率引き上げに伴う買い控えの反動や、記録的な暖冬による冬物商品の売れ行き不振が一部で見られるものの、全体的な回復傾向に変わりはありません。
一方で、企業のモノづくりを意味する「生産」の現場では、アメリカと中国の貿易摩擦による影響から受注が減少するなどの逆風が吹いています。しかし、将来に向けた機械の導入や設備の維持更新といった投資行動は依然として崩れていません。さらに、超高速・大容量の通信を可能にする次世代通信規格「5G」に対応したスマートフォン向けの電子部品など、最先端分野での新しい需要が次々と誕生しています。この新トレンドが、北陸の製造業を力強く下支えしている状況です。
また、米国とイランの間で高まる緊迫した国際情勢についても、動向を注視していく必要があります。日銀の武田吉孝支店長は、原油などのエネルギー価格の高騰や急激な円高が進行すれば地域経済への打撃は避けられないと指摘しました。とはいえ、現時点では即座に深刻な悪影響が及ぶ局面ではないとの見解を示しています。世界情勢の不透明感は残るものの、過度に悲観する必要はないと言えるでしょう。
編集部の視点としては、北陸経済の底堅さに改めて感銘を受けました。米中対立や暖冬といった逆風に直面しながらも、5Gという時代の最先端技術を取り込んでチャンスに変える地場産業の強さは、今後の大きな希望です。世界的な情勢不安は気がかりですが、新技術への投資を緩めない企業の姿勢こそが、これからの持続的な地域発展を支える鍵になるに違いありません。
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