2020年東京オリンピック・パラリンピックの開幕がいよいよ近づき、街全体が熱気に包まれています。そんな中、大会組織委員会は2020年1月28日に、競技の模様を大型画面で観戦する「パブリックビューイング(PV)」の運営指針を明らかにしました。今回は従来の大会よりも大幅に門戸が広げられており、日本中でさらなる盛り上がりが期待できそうです。
今回の発表における最大の注目点は、開催できる団体の幅が格段に広がったことでしょう。これまでは地方自治体や大学などが中心でしたが、今回は商店街や医療機関、さらに福祉施設にいたるまで、幅広い組織での開催が認められます。学校の枠を超えて、地域コミュニティの様々な場所で大画面の感動を共有できるのは、非常に素晴らしい試みだと感じます。
ただし、開催にあたっては「非営利目的」であることが絶対の条件とされています。そのため、来場者から観戦料を徴収することは一切認められません。また、民間企業が主催するケースは原則として禁止されています。選手の所属企業であっても、社内限定のプライベートな観戦会は可能ですが、一般に向けて広く告知して集客することは認められないため注意が必要です。
こうしたルールが設けられた背景には、オリンピックにおける厳しい商業規制が関係しています。専門用語で「アンブッシュマーケティング」と呼ばれるこの概念は、公式スポンサーではない企業が、大会のイメージを便乗利用して商業的な利益を得る行為を指します。健全な大会運営とスポンサーの権利を守るために、こうした厳格な線引きが必要不可欠となるわけです。
実は2018年に開催された平昌冬季五輪の際には、この宣伝規制に抵触することを恐れて、国内でPVの開催を自粛する動きが相次ぎました。その反省を踏まえ、今回は組織委員会が事前に申請組織の非営利性を審査し、クリアすれば安心して開催できる仕組みを整えました。申請の受付は2020年4月1日からスタートするため、準備を進める団体も多いでしょう。
このニュースに対し、SNS上では「地元の商店街で応援できるなら行きたい」「病院や施設で見られるのは寝たきりの人にも嬉しいニュース」といった好意的な声が溢れています。その一方で、「企業のファンイベントが制限されるのは少し寂しい」といった困惑の意見も上がっており、ルールの厳しさに戸惑うファンも少なくない印象を受けました。
個人的には、今回の指針はスポーツの持つ「人々を繋ぐ力」を最大限に活かす絶妙な落としどころだと評価しています。商業利用を厳しく制限しつつも、福祉施設などへ門戸を開いたことは、まさに共生社会を目指す現代にふさわしい決定です。ルールを正しく理解した上で、日本中のあらゆる場所から選手たちへ熱い声援を届け、大会を成功へと導きたいものですね。
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