国内通信大手のソフトバンクが、これまでにない大規模な財務戦略へと舵を切りました。同社は2020年1月24日、関東財務局に最大1兆円にのぼる社債の発行登録書を提出したのです。2018年の株式上場以来、社債による資金調達は今回が初めての試みとなります。これまで自己資金や銀行からの借り入れに頼ってきた同社にとって、今回の決定は資金調達の選択肢を大きく広げる重要な一歩と言えるでしょう。
インターネット上やSNSでは「ついにソフトバンク本体が動いた」「5Gへの本気度が伝わってくる」といった期待の声が多数寄せられています。さらに「格付けが高いので投資家からも人気が出そう」という冷静な分析も見られました。今回の動きは、親会社であるソフトバンクグループから独立し、自らの信用力で市場からダイレクトに資金を募る姿勢の表れでもあります。発行予定期間は2020年2月1日からの2年間で、具体的な日程は今後調整される見込みです。
集められた原資は、次世代の高速通信規格「5G」のインフラ整備や新たな投資、既存の借入金返済に充てられます。ここで注目したいのが、専門機関による「格付け」です。日本格付研究所は、ソフトバンクの長期格付けを上から4番目に高い「ダブルAマイナス」と評価しました。これは、親会社の「Aマイナス」を上回る優れた成績です。格付けとは、企業の債務支払い能力を評価したランクのことで、この値が高いほど安全な投資先として信頼されます。
市場関係者の間では、同社がまず企業などの大口投資家を対象とした「機関投資家向け社債」を検討中との噂が飛び交っています。早ければ2020年3月末までの発行を目指して、水面下で調整が進んでいる模様です。ヤフーの連結子会社化を筆頭に、ZOZOやLINEといった大型のM&Aを次々と展開する同社にとって、非通信分野への進出は至上命題となっています。グループ全体の成長を支えるためにも、今回の資金確保は極めて健全な攻めの姿勢だと私は評価します。
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