経営再建という困難な道のりを歩んできたジャパンディスプレイ(JDI)に、大きな転換点が訪れました。2020年1月31日、JDIは独立系投資顧問会社である「いちごアセットマネジメント」から、最大1008億円もの大規模な金融支援を受け入れると発表したのです。これにより、長らく同社の重荷となっていた資金繰りの懸念が、ようやく解消される見通しとなりました。
同日夕方に開催された記者会見で、菊岡稔社長は「一番の懸案がほぼ解消できる見通しがたった」と安堵の表情を見せました。今後は、いちごアセットの力を借りて、本格的な事業再生へと舵を切ることになります。SNS上でもこのニュースは即座に拡散され、「ようやく先が見えた」「技術力はある会社だけに期待したい」といった応援の声や、過去の経緯を踏まえた慎重な分析など、投資家や業界関係者の間で大きな議論を呼んでいます。
筆頭株主の交代と再建への新たな布陣
今回の支援の要となるのが、いちごアセットマネジメントによる約500億円の優先株引き受けです。優先株とは、普通株よりも配当や残余財産の分配において優先的な権利を持つ株式のことです。これにより、いちごアセットは議決権の44.26%を保有する筆頭株主として、経営の舵取りを主導することになります。さらに、いちごアセットのスコット・キャロン社長が、新たにJDIの代表取締役会長に就任する予定です。
キャロン社長は「JDIは世界一の技術を持っている」と述べ、同社のポテンシャルを高く評価しています。これまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。2019年4月に企業連合「Suwaコンソーシアム」と結んだ契約が、投資家の相次ぐ離脱によって事実上白紙に戻るなど、再建は幾度も危機に瀕してきました。しかし、今回の決定により、官民ファンドであるINCJからの支援とあわせ、債務超過解消に向けた現実的なシナリオが描けるようになったといえるでしょう。
私個人としても、世界をリードする日本のディスプレイ技術がここで途絶えてはならないと強く感じています。いちごアセットという新たなパートナーを迎え、JDIが真の復活を遂げるためには、これまで以上の徹底した改革と、市場のニーズに即した迅速な判断が不可欠です。これからのJDIがどのような進化を見せてくれるのか、2020年3月25日に予定されている臨時株主総会を経て、いよいよ新たな体制でのスタートが切られます。
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