コーナン商事が挑む飽和市場の突破口!首都圏拡大とベトナム展開に隠された戦略とは

2020年2月3日、ホームセンター業界の雄であるコーナン商事が、次なる成長戦略を明らかにしました。国内市場の飽和が叫ばれる中、同社が打ち出したのは首都圏でのドミナント戦略強化と、果敢な海外進出です。就任8年目を迎えた疋田直太郎社長の言葉からは、現状に安住せず、常に危機感を持って変化を続ける企業の姿勢が浮き彫りになります。

コーナン商事は、建材卸の「建デポ」やホームセンターの「ドイト」を相次いで買収し、首都圏での存在感を急速に高めています。これにより、首都圏の店舗数は合計107店舗に到達しました。既存の関西基盤だけでなく、人口が集中する関東での知名度向上は、企業としての次のフェーズへ進むための不可欠な一手と言えるでしょう。

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変化する市場で選ばれ続けるための「コーナン流」とは

ホームセンター市場は今、ドラッグストアや雑貨店との競合が激化し、これまでの「安さ」だけで勝負できる時代ではありません。そこで疋田社長が重視するのが、ターゲットを明確にした専門性の追求です。「コーナンPRO」や「建デポ」は、建築職人が仕事の合間に必要な資材を揃えられる拠点として、極めて高い利便性を誇っています。

また、同社はプライベートブランド(PB)商品の刷新にも着手しています。PBとは、小売店が独自に企画・開発する商品のことで、中間コストを抑えられるため粗利益率が高いのが特徴です。ここでのポイントは、若い女性社員をバイヤーとして登用する点です。これまでとは異なる視点から若年層や女性層のニーズを吸い上げ、現在の売上高比率約3割から、長期的には4割を目指す姿勢には、ブランドの若返りに対する強い意志を感じます。

ベトナムで見出した新たな活路と柔軟な適応力

視線を海外に向ければ、コーナン商事のベトナム展開が興味深いです。2016年の初出店以来、2019年度には計5店舗まで拡大しました。発展途上であるベトナム市場において、競合が少ないうちにシェアを確保する戦略は、まさに先見の明があるのではないでしょうか。

注目すべきは、現地の文化に合わせた柔軟な店舗作りです。日本では郊外への単独出店が主流ですが、ベトナムでは集客が見込めるショッピングセンター(SC)内への出店を徹底しています。また、現地の生活習慣に合わせ、本来の強みであるDIY用品ではなく、家具や家電へ品揃えを大胆にシフトしました。特にクッションが一番人気という事実は、市場のニーズを汲み取る重要性を如実に物語っています。

2020年2月期は増収増益を見込み、最高売上高を更新する見通しの同社ですが、疋田社長は「成長の鈍化に対する危機意識」を常に忘れていません。2025年までに売上高5000億円を目指すという壮大な目標は、決して夢物語ではなく、着実な買収と市場開拓の積み重ねの結果として結実していくことでしょう。今後、東海地方を含めたさらなる広がりにも期待が寄せられます。

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