【2019年8月予測】産業素材の価格動向を徹底解説!段ボールや銅製品、合板の行方はどうなる?

2019年07月31日現在、日本のモノづくりや物流を支える産業用資材の国内価格は、8月以降も全体的に「横ばい」で推移するとの見方が強まっています。これまで堅調に推移してきた内需関連の素材ですが、ここにきてその勢いに陰りが見え始めました。SNS上でも「景気の先行きが不透明で、仕入れ価格の変動が読みにくい」といった、企業の購買担当者による切実な声が散見される状況です。

物流の主役である段ボール業界では、梅雨の長引きによる天候不順が響き、飲料や青果物の出荷が伸び悩む事態となりました。しかし、各地で梅雨明けが発表されたことで、状況は一変しつつあります。厳しい暑さが本格化すれば、飲料需要の爆発的な増加に伴い、段ボールの出荷も急速に回復するでしょう。紙専門商社の幹部からも、農作物の出荷回復を含め、夏場の盛り上がりに期待を寄せるコメントが出ています。

段ボール原紙の価格に注目すると、1キロあたり96円前後で安定しています。これは「ライナー」と呼ばれる、段ボール箱の表裏に使用される平らな紙の価格改定が市場に浸透した結果です。現在、製紙各社は設備点検のための休止や供給量の調整を行っており、価格の維持に躍起となっています。原料となる古紙の価格は低迷していますが、リサイクル体制を守るために買い取り価格を据え置く方針が示されました。

一方で、銅製品などの「伸銅品(しんどうひん)」は苦戦を強いられています。伸銅品とは、銅に亜鉛などを混ぜて板や棒、管の形に加工した素材の総称です。自動車や半導体分野での需要が停滞しており、生産現場では減産が続いています。唯一の希望は、熱中症対策として公立小中学校で進むエアコン設置に伴う「銅管」の需要です。ただし、7月の冷え込みが一時的なブレーキとなっており、手放しでは喜べない状況でしょう。

住宅資材である合板についても、2019年10月の消費増税を控えた「駆け込み需要」は限定的と言わざるを得ません。国産の針葉樹合板は、丸太代や物流費の高騰を理由にメーカー側が値上げを模索していますが、住宅着工件数の減少が足かせとなり、交渉は難航しているようです。分譲マンションの不振から輸入合板の価格が約3年ぶりに下落に転じるなど、不動産市場の冷え込みが素材価格にも明確な影を落としています。

編集者の視点から見れば、現在の素材市場は「我慢の局面」にあると感じます。コスト増を価格に転嫁したい供給側と、需要の鈍化に直面する需要側の攻防が続いていますが、決定打に欠ける印象です。特に段ボール市場は天候という不確定要素に左右されやすく、今後の猛暑がどれほど経済を刺激するかが鍵となるでしょう。投資家や経営者にとっては、実需の回復を冷静に見極めるべき時期が続いています。

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