【2020年トレンド】自動運転から営業支援まで!ソフト系スタートアップに巨額資金が流入する理由とは

2020年2月6日現在、スタートアップ界隈における資金調達の潮流が、目に見えて変化しています。日経産業新聞が発表した2019年下半期(7月から12月まで)の調達額ランキングを見ると、その主役は明らかに「ソフトウエア関連企業」でした。これまでロボットや新素材といった「実業系」に注目が集まっていた上半期とは異なり、自動運転技術や営業支援ソフトなど、社会の仕組みを根底から支えるソフトウエアへ投資家の資金が集中しているのです。

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なぜ今、ソフトウエア企業に巨額投資が集まるのか

象徴的なのは、営業データ分析ソフト「ビーダッシュ」を展開するフロムスクラッチの動向でしょう。彼らは100億円もの大型調達を実現しました。このサービスは「SaaS(サース)」と呼ばれ、インターネット経由で必要なソフト機能を利用できる形態です。専門知識不要で直感的に使える利便性が、約400社もの導入と高い継続率を支えています。SaaSは大規模なシステム構築が不要で導入コストを抑えられるため、多くの企業から熱い視線が注がれているのです。

同様に、調剤薬局の事務効率化を担うカケハシなど、特定の業界課題をソフトの力で解決する企業が躍進しています。SNS上の意見を見ても、「便利なSaaSが業務を救っている」「複雑な事務作業から解放された」といった、現場からのリアルな称賛の声が絶えません。デジタル化による業務効率化は、もはや一過性の流行ではなく、現代のビジネスシーンに不可欠なインフラとなっているのではないでしょうか。

モビリティー革命と海外投資家の存在感

さらに注目すべきは、自動運転やAI開発といった「モビリティー関連」の勢いです。ティアフォーのような完全自動運転ソフトの開発企業や、小型機器向けAIを手掛けるLeapMindに対し、トヨタ自動車をはじめとする大手企業や関連ファンドが積極的に出資しています。自動車メーカーが自らソフト領域へ深く関与していく姿からは、自動運転が実現する未来へ向けた熱気を感じずにはいられません。

今回の大型調達を後押ししているのは、海外投資家の存在も無視できません。Paidyやフロムスクラッチなど、海外の有力ファンドや企業から巨額の資金を獲得する企業が目立ちます。投資家たちは、米国での先行事例をモデルケースとして、日本のスタートアップの成長性を冷静に評価しています。また、スタートアップ側でもCFOに国際的な知見を持つ人材を登用し、交渉をスムーズに進める体制が整いつつあることも見逃せないポイントです。

2020年、投資家がより厳しい目で見る「企業の真価」

一方で、楽観ばかりもしていられません。2019年秋頃にかけてはスタートアップの企業評価額が過熱しがちだったとの指摘もあります。評価額が高騰しすぎると、投資家にとっては利益を出しにくくなるというジレンマが発生するからです。2020年に入り、大型案件が落ち着きを見せているのは、投資家側が冷静さを取り戻し、よりシビアに技術力や成長性を精査し始めている証左と言えるでしょう。

私個人としては、この「選別」の動きは歓迎すべきだと考えています。本当に社会を便利にする技術を持ち、着実に収益を上げられる企業だけが生き残る。そんな健全な投資環境こそが、長期的なイノベーションを生む土壌になるからです。スタートアップ各社にとっては厳しい試練の年となるかもしれませんが、ここを乗り越えた先にこそ、日本発の新たな価値が世界を席巻する未来が待っているのではないでしょうか。

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