かんぽ生命が6万人追加調査へ!営業再開の壁と日本郵政が抱える構造的課題とは

日本郵政グループは2020年2月1日に、かんぽ生命保険の不適切販売問題に対する業務改善計画を金融庁と総務省へ提出しました。しかし、事態は収束へ向かうどころか、新たな展開を迎えています。なんと、顧客に不利益を与えた疑いのある契約が新たに6万人分も発覚したのです。この発表に対してSNS上では、「まだ氷山の一角だったのか」「信頼回復にはほど遠い」といった厳しい批判の声が次々と上がっており、国民の不信感はピークに達している模様です。

金融庁などによる業務停止命令は2020年3月31日までとなっています。しかし、日本郵政の増田寛也社長は記者会見で、営業再開の時期について「判断はまだ先」と言及するにとどめました。2019年7月から自粛が続いている営業活動ですが、今回の追加調査によって再開へのハードルはさらに跳ね上がったと言わざるを得ません。現場の混乱を収め、顧客の信頼を取り戻すための道のりは、想像以上に険しいものになりそうです。

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驚きの実態!1人で122件もの契約を結ばされた事例も

新たに対象となった6万人への調査は、2020年6月末まで実施される予定です。驚くべきことに、過去5年間で10件以上の契約と3割以上の解約を繰り返した人が6千人もいたほか、1人で122件もの契約をさせられていた異常な事例も判明しました。これらは販売員が自身の成績や手当を増やすために、顧客をそそなかして契約を何度も結び直させた「乗り換え(古い契約を解約させて新しい契約を結ばせる行為)」の疑いが極めて濃厚です。

すでに先行して進められていた18万3千件の調査では、法令違反が106件、社内規定違反が1306件も確認されています。さらに、違反かどうかが未だに判定できていないグレーな契約も多数残されているのが現状です。ノルマ達成を最優先し、顧客の利益を二の次にしてきた組織風土の根深さが、これらの数字から生々しく伝わってきます。企業としての倫理観が完全に麻痺していたと言っても過言ではないでしょう。

問われる企業統治と専門家が指摘する「真の課題」

今回の業務改善計画には、販売ノルマの廃止や手当の見直し、内部監査部門の強化が盛り込まれました。しかし、専門家からは厳しい視線が注がれています。有識者は、全国2万4千もの郵便局ネットワークを維持しながら高い収益を求めるという、日本郵政が国から課されたビジネスモデルそのものに無理があると指摘しています。まずは国が求める高い目標設定自体を見直さなければ、根本的な再発防止は難しいという意見もあります。

また、形だけのルール作りに終わらせないことも重要です。これからの時代、金融資産を多く持つ高齢者とどう向き合うかは業界全体の課題と言えます。販売員がただマニュアルに従うのではなく、顧客第一の姿勢を自分自身の基準として実践できるコーポレートガバナンス(企業が不正を行わず、健全な経営を行うための管理体制)を構築できなければ、同様の悲劇は繰り返されるでしょう。今後、改善計画が本当に機能するのかを厳しく注視する必要があります。

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