福井県敦賀市に佇む日本原子力発電の敦賀原発2号機を巡り、エネルギー業界を揺るがす深刻な事態が巻き起こっています。2020年2月14日に開催された原子力規制委員会の審査会合にて、日本原子力発電が過去に提示した地質データを無断で改ざんしていた事実が明るみに出ました。この事態を受けて同社の和智信隆副社長は、データの取り扱いが不適切であったと認めて深く陳謝しています。しかしながら、意図的な不正操作については否定しました。
そもそも敦賀原発2号機に関しては、2015年に規制委の専門家チームが原子炉建屋の真下に「活断層」が存在するという見解を示しています。活断層とは、過去に動いた形跡があり、将来も再びズレて地震を引き起こす可能性が高い地球の割れ目のことです。この危険な断層の存在を日本原子力発電側が認めていないため、安全審査は今もなお長期化しています。こうした緊迫した状況下で、今回のデータ書き換えという不祥事が発覚してしまいました。
問題が露呈したのは、2020年2月7日に行われた審査会合の場でした。日本原子力発電が提出した地質データの中に、過去のデータから10箇所以上も変更されている部分を規制委が発見し、審査は一時中断へと追い込まれます。これは活断層の有無を評価する根幹を揺るがしかねない重大な案件です。ネット上のSNSでも「国の根幹に関わる安全審査でデータ改ざんはあり得ない」「信頼が完全に失墜した」といった怒りと不安の声が噴出しています。
2020年2月14日の会合において、原子力規制庁の担当者は、前提条件が崩れるようなデータ変更は極めて大きな問題であると強い口調で非難しました。規制委は書き換えに至った詳細な経緯と今後の再発防止策を強く求めています。さらに、地盤を実際にくり抜いて調べる掘削調査会社が同社に納品した「生データ」、つまり一切の手が加わっていない未加工の基礎データをすべて提出するよう命じ、厳しく追及していく構えです。
今回の騒動について私は、日本のエネルギー政策と安全神話の根底を揺るがす致命的な事件であると感じています。福島第一原発の教訓を経て設立された原子力規制委員会に対し、審査を有利に進めようとするかのような不誠実な態度を取ることは、断じて許されるものではありません。意図的でないという弁明があっても、国民の命を預かる原発事業者としての自覚とガバナンスが完全に欠如していると言わざるを得ず、猛省を促したいところです。
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