歴史の荒波を生き抜いた英雄たちの姿は、時代を超えて私たちの心を揺さぶり続けています。文芸評論家の縄田一男氏が太鼓判を押す3冊の歴史小説には、従来のイメージを覆す驚きの主人公たちが描かれているのです。今回は、読書界で話題沸騰中の作品を徹底解説します。
まず注目したいのが、杉山大二郎先生のデビュー作『嵐を呼ぶ男!』です。タイトルを聞くと往年の名曲を連想する方も多いかもしれませんが、ここで描かれるのは誰もが知る時代の風雲児、織田信長です。著者の歴史小説第1作目でありながら、圧倒的な筆力でこれまでにない規格外の信長像を見事に描き出しています。
本作の信長は、奪い合いや殺し合いのない理想郷を目指し、「天下静謐」というスローガンを掲げています。天下静謐とは、世の中を穏やかに治めるという意味の専門用語です。しかし、弱肉強食の戦国時代においてその尊い理想は理解されず、周囲からは「大うつけ」と呼ばれてしまいます。
作中での彼は、なんと山賊すらも身分にこだわらず「仲間」として受け入れます。国境や既得権益のせいで幼い命が救えない戦が起こると嘆く信長の姿は、現代の中東情勢にも通じる深いメッセージ性を含んでいるでしょう。SNSでも「現代社会への強い風刺を感じる」「胸が熱くなった」と大きな反響を呼んでいます。
血と涙の果てに、信長が武力による天下統一を意味する「天下布武」を心に決めるまでのドラマは、猛烈な面白さです。これほど濃密な物語を読まされると、読者としてはどうしても次作への期待を抑えきれません。一刻も早く、この素晴らしい物語の続きが執筆されることを願ってやみません。
奇跡の復活を遂げた奉行と中国発の大ヒット歴史巨篇
続いてご紹介するのは、喜安幸夫先生が執筆した『幽霊奉行』という痛快な一冊です。物語の主人公は、政敵である鳥居耀蔵の罠に嵌まり、抗議の断食によって命を落としたはずの実在の南町奉行、矢部定謙です。歴史の闇に消えたはずの彼が、実は密かに生き返っていたという大胆な設定が光ります。
悪政に苦しむ名もなき民衆を救うため、幽霊となった彼が再び剣を振るう姿は爽快感に満ちあふれています。ネット上でも「勧善懲悪のストーリー展開が最高に気持ちいい」と絶賛の声が相次いでおり、読後の満足感は保証付きです。理不尽な社会に立ち向かうヒーローの姿は、現代を生きる私たちの活力になるでしょう。
最後を飾るのは、王暁磊先生による大ベストセラーの第2弾『曹操 卑劣なる聖人 第二巻』です。後藤裕也先生が監訳を務めた本作は、中国本国でも驚異的な人気を誇る歴史巨篇となっています。今回は、宗教暴動である黄巾の乱に直面した曹操の、人間らしい苦悩や葛藤が克明に描写されているのです。
冷徹な悪役として描かれがちな曹操の、聖人としての側面や人間味にスポットを当てたアプローチは実に見事と言えます。SNSでは「曹操の心理描写がリアルで、一気に引き込まれた」という熱いレビューが寄せられていました。読めば必ず、三国志の英雄に対する見方が180度変わるに違いありません。
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