【2019年最新】農水省が輸出の「司令塔」へ!1兆円市場を目指す政府の農産品輸出改革とHACCPへの対応

日本の美味しい農林水産物を世界へ届けたい、そんな想いがようやく国全体の大きな動きとなって結実しそうです。政府は、海外への農産品輸出を強力に後押しするため、これまで省庁間で分散していた交渉や審査の機能を一元化する方針を固めました。具体的には、2020年春を目処に、農林水産省の下へ新たな組織を設置する計画です。これは、日本の「食」の海外進出における大きな転換点と言えるでしょう。

これまで、日本の食品が他国の安全基準に合っているかどうかの審査は、主に厚生労働省が担当していました。しかし、厚労省の主眼はあくまで「安全性の確認」にあるため、輸出を積極的に促進しようという視点が乏しく、手続きに時間がかかりすぎるという課題があったのです。そこで今回、交渉から審査までを農水省がまとめて担うことで、意思決定と実務のスピードアップを図る狙いがあります。

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世界基準「HACCP」と輸出の壁

皆さんは「HACCP(ハサップ)」という言葉を耳にしたことがありますか?これは食品の製造工程における衛生管理の国際基準のことです。欧米などの海外諸国へ食品を輸出する場合、このHACCP認証取得や、品目ごとの厳しい安全基準クリアが必須条件となっているケースが多くあります。しかし現状では、米国向け牛肉の輸出に対応できる国内加工施設は14カ所、EU向けに至ってはわずか4カ所しかありません。

また、EUへの二枚貝輸出に必要な水質モニタリングを行う機関の不足や、中国向け輸出における申請の煩雑さなど、現場からは悲鳴にも似た不満の声が上がっていました。今回の改革では、全国に約100ある民間の検査機関も活用し、こうした審査体制のボトルネックを解消する方針です。民間パワーを借りることで、産地近くでの検査が可能になり、農家や事業者のチャンスが広がることが期待されています。

5兆円市場への挑戦とネットの反応

政府はこの方針を、菅義偉官房長官(当時)がトップを務める会議で2019年06月04日に正式決定し、今秋の臨時国会で法整備を進める予定です。2018年の農林水産物輸出額は9068億円と、2012年の約2倍に成長していますが、政府はこれを2019年中に1兆円、そして2030年には5兆円にまで引き上げるという野心的な目標を掲げています。

このニュースに対し、SNS上では「やっと縦割り行政にメスが入った」「日本の高品質な果物や和牛がもっと世界で評価されるべき」といった歓迎の声が多く見られます。一方で、「現場の農家への負担が増えないようなサポートが必要だ」といった慎重な意見もあり、制度設計の細部に注目が集まっているようです。

編集部の視点:攻めの農業へ

私自身、この改革は遅きに失した感はあるものの、極めてポジティブな一歩だと感じています。「美味しい」だけでは売れないのが世界の厳しい現実であり、相手国のルール(規制)に合わせて素早く動く体制が必要です。厚労省から農水省への権限移譲は、まさに「守り」から「攻め」へのマインドセットの転換を象徴しています。この新組織が真の司令塔となり、日本の食文化が世界を席巻する未来を楽しみに待ちたいと思います。

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