2020年度大卒採用の衝撃!充足率3年連続低下で見える「選別される企業」の分かれ道

2019年10月16日、最新の調査によって現代の就職戦線における厳しい実態が浮き彫りになりました。2020年度の大卒採用計画に対する内定者数の割合を示す「充足率」は、全体で95.7%という数字を記録しています。一見すると高い水準に思えるかもしれませんが、実は3年連続で右肩下がりの状況が続いており、企業が理想とする人材を確保することの難しさが鮮明になっているのです。

業種別に見ると、製造業が97.5%と健闘している一方で、非製造業は94.7%に留まりました。さらに深刻なのは、計画通りの人数を確保できなかった企業が5年連続で過半数を超えているという事実でしょう。多くの企業が「欲しい人材」を思うように集められず、採用ミスマッチや人手不足のジレンマに直面している現状が伺えます。ネット上でも「もはや企業が学生を選ぶのではなく、学生が企業を選ぶ時代になった」という声が目立ち始めています。

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採用倍増の光と影!内定辞退を見越した企業の攻防

ランキングの首位に輝いたのは、246.7%という驚異的な充足率を叩き出した名古屋トヨペットです。当初の計画15人に対し、なんと37人もの内定を出しました。これに続くウィルグループも200%を超えるなど、一部の企業では計画を大幅に上回る採用が進んでいます。こうした数字の背景には、昨今の「売り手市場」における内定辞退のリスクを最小限に抑えようとする、各社の必死の防衛策が透けて見えるのではないでしょうか。

充足率が高いことは、それだけ学生からの人気を集めている証拠でもあります。しかし、多めに内定を出す「歩留まり(ぶどまり)」、つまり最終的な入社人数を予測して多めに内定を出す戦略は、企業の採用コストを押し上げる要因にもなりかねません。人気企業の筆頭である楽天やドン・キホーテも高い充足率を維持していますが、これは内定後のフォロー体制を含めた、ブランド力を維持するための熾烈な競争の裏返しと言えるでしょう。

ITエンジニア争奪戦と採用戦略の大きな転換点

その一方で、特定の職種では極めて厳しい冬の時代を迎えています。技術者派遣のジェイテックでは、53人の採用枠に対して内定者が8人に留まるという厳しい結果となりました。これは、産業界全体で「DX(デジタルトランスフォーメーション)」、すなわちIT技術による業務変革が急速に進み、エンジニアへの需要が爆発的に高まっていることが原因です。もはや新卒採用だけでは限界があるため、中途採用や第二新卒へターゲットを広げる動きが加速しています。

アートコーポレーションのような大手でも、子会社の保育事業などで苦戦を強いられており、短大や専門学校へのアプローチを強めるなどの工夫が求められています。私個人の見解としては、単なる数の確保ではなく、入社後の定着率を見据えた「質の高いマッチング」こそが、これからの日本経済を支える鍵になると確信しています。これからは、企業の知名度だけでなく、働き方の柔軟性や教育体制がより厳しく評価される時代になることは間違いありません。

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