外交の舞台裏:「北朝鮮カード」で貿易交渉を優位に! G20直前、習近平主席訪朝の衝撃的な狙いを徹底解説

2019年6月20日、中国の習近平国家主席が北朝鮮を公式訪問し、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と会談を実施しました。この訪問は、世界が注目する米朝間の非核化交渉の進展に、中国が主導的な役割を担う姿勢を明確にしたものと言えるでしょう。特に、同年6月28日から29日にかけて大阪で開催されるG20サミットを直前に控えたこのタイミングでの訪朝は、貿易問題で激しく対立するアメリカとの交渉を、有利に進めたいという中国側の深謀遠慮が強くにじみ出ていると考えられます。

この中朝首脳会談は、停滞していた米朝協議を再始動させるための重要な「きっかけ」を掴みたいという、金委員長側の思惑も背景にあると推察されます。会談の中で、金委員長はアメリカが譲歩しないことへの不満を習主席に示しつつも、「忍耐心(にんたいしん)を持ちたい」と発言し、アメリカとの対話を継続する意向を改めて表明しました。これに対し、習主席は「朝鮮半島の問題は非常に複雑で敏感だ」と述べて北朝鮮の立場に一定の理解を示しながらも、「国際社会は米朝が協議を続けて成果を出すことをいつも希望している」と、米朝両国に対して改めて交渉のテーブルに着くよう強く呼びかけたと言えるでしょう。

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G20サミットを見据えた「北朝鮮カード」の戦略的価値

習主席の念頭には、G20サミットに合わせて行われる予定の米中首脳会談が間違いなくありました。米中両国は貿易問題を巡って激しい対立構造にあり、さらにトランプ米政権は、当時大規模なデモが発生していた香港情勢や、中国国内の人権問題までも持ち出し、習指導部への揺さぶりを強めています。このような状況において、北朝鮮問題は中国にとって、アメリカを牽制する手段であると同時に、米中両国の協調を引き出すための強力な外交カードとなるのです。

習主席は、G20でトランプ大統領に対し今回の訪朝で得られた「成果」を説明するものと見込まれます。この行動は、北朝鮮の最大の「後ろ盾」であることを国際社会にアピールし、現在鋭く対立している米中貿易問題を巡る交渉を、中国にとって優位な方向へ進展させる狙いがあるのでしょう。一方で、中朝の接近が必ずしも米朝関係にプラスの影響を与える保証はありません。専門家の間では、中国が非核化交渉への関与を強めることで、かえって行き詰まっている米朝関係の打開が、より一層困難になるのではないかという懸念の声も挙がっています。

この首脳会談の最大の焦点は、やはり「非核化」に向けた具体的な協議です。北朝鮮は従来から、核施設などを段階的に廃棄する「段階的非核化」を主張しており、非核化の進捗に応じて、国連安全保障理事会の決議に基づく経済制裁を段階的に緩和するように求めてきました。これに対し、トランプ政権は「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」が実現するまで、経済制裁の緩和には一切応じないという強硬な姿勢を崩していません。このため、米朝間の隔たりは非常に大きい状況が続いています。

習主席は20日午前、専用機で北朝鮮の首都・平壌に到着しました。平壌国際空港では、金委員長が李雪主(リ・ソルチュ)夫人と共に習主席を出迎え、固い握手を交わしています。中国国営中央テレビの報道によると、北朝鮮側は街頭などに約25万人を動員し、習主席を熱烈に歓迎したとのことです。習主席には彭麗媛(ポン・リーユエン)夫人が同行しており、その他にも中国外交の統括役である楊潔篪(ヤン・ジェチー)共産党政治局員、王毅(ワン・イー)外相、何立峰(カ・リツホウ)国家発展改革委員会主任などが随行しました。習主席は翌21日まで滞在する予定です。

この歴史的な訪問に対するSNS上の反響は、非常に大きなものがありました。多くのユーザーが「G20直前に、習近平がトランプに叩きつけるカウンターパンチだ」「北朝鮮をテコにして、貿易戦争で優位に立とうとする中国の巧みな外交戦略が垣間見える」といった、中国の戦略的な意図を読み解くコメントを投稿しています。私個人の意見としては、米中間の経済摩擦が激化する中で、北朝鮮の非核化という「カード」が、国際政治のパワーバランスを左右する重要な鍵となっていることに、改めて驚きと危機感を覚える次第です。

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