日本銀行が2019年11月27日に発表した2019年度上半期(2019年4月1日から2019年9月30日まで)の決算内容は、まさに驚きの数字が並ぶ結果となりました。一般企業の最終利益に相当する「剰余金」は、前年の同時期と比較して11%も増加し、9214億円という巨額に達しています。
今回の増益を支えた大きな要因は、日銀が保有する上場投資信託、いわゆる「ETF」から得られる分配金が増加したことにあります。ETFとは、日経平均株価などの指数に連動するように運用される投資信託のことで、日銀は市場の安定を目指してこれを積極的に買い入れる政策を続けてきました。
一方で、為替市場で円高が進んだ影響により、外国為替関連の損益が損失に転じるという逆風も見られました。しかし、それ以上に株式市場からの恩恵が大きかったことが、今回の決算をプラスに押し上げたのでしょう。ネット上では「日銀が最大の株主として利益を上げている状況は、どこか不思議な感覚だ」といった驚きの声が広がっています。
過去最高を更新し続ける総資産とその背景
特筆すべきは、日銀が保有する資産の合計を示す「総資産残高」が、前年同期比で4%増加し、569兆8026億円という天文学的な数字に達した点です。これは過去最高の記録を塗り替えるものであり、長年にわたって続けられている大規模な金融緩和政策の規模がいかに巨大であるかを如実に物語っています。
緩和政策の一環として国債やETFを買い支え続けるこの手法は、景気を下支えする一方で、日銀のバランスシートを肥大化させています。SNSでは「これほど膨らんだ資産を将来どうやって正常化させていくのか」といった、出口戦略に対する不安や鋭い指摘も相次いで投稿されました。
私個人の見解としては、剰余金の増加を素直に喜ぶだけでなく、その裏にある市場への介入度合いに注目すべきだと考えています。中央銀行が民間企業の利益(分配金)で潤うという構造は、平時では考えられない異例の事態です。この膨らみ続ける資産が、いつか市場の歪みとして表面化しないよう、慎重な注視が必要でしょう。
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