燃料電池車の価格破壊なるか?日清紡が挑む「白金3分の1」の新触媒テクノロジー

次世代のエコカーとして期待を集める燃料電池車(FCV)の普及に、強力な追い風が吹きそうです。日清紡ホールディングスは、車の中核部品である発電装置に欠かせない貴金属「白金(プラチナ)」の使用量を、従来の3分の1まで劇的に削減する革新的な新素材を開発しました。

このニュースに対し、SNSでは「ついにコストの壁を突破するか」「日本の技術力がFCEVの未来を変えるかもしれない」といった期待の声が続出しています。2019年11月13日に発表されたこの技術は、高価な白金を節約するだけでなく、装置全体の低価格化を実現する鍵となるでしょう。

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コスト15%削減!驚異の「白金節約術」とは

そもそも燃料電池とは、水素と酸素を化学反応させて電気と水を生み出すシステムです。この反応を活発にするのが、電極に使用される「触媒」という物質の役割です。これまでは高価な白金が大量に必要でしたが、新素材はわずかな量で同等以上の働きをこなします。

具体的には、炭素の中に微細な空洞を作った特殊な構造を採用し、そこに白金の粒子を効率よく配置しました。この工夫により、発電効率や耐久性は従来の3倍以上に向上しています。2025年の実用化を目指すこの技術は、まさに燃料電池の心臓部を進化させる発明と言えます。

白金の使用コストに注目すると、これまでの30万円から10万円程度まで一気に引き下げられる見通しです。さらに、触媒自体の量も減るため、発電装置である「スタック」を約1割も小型化できます。車内空間が広がるなど、デザインの自由度が高まる点も大きなメリットでしょう。

水素社会の実現に向けた大きな一歩

日本政府が2017年12月26日に策定した「水素基本戦略」では、2030年に燃料電池車の販売台数を80万台に増やす野心的な目標を掲げています。しかし、現時点での国内普及台数は3400台程度に留まっており、その最大の壁は700万円を超える車体価格の高さにあります。

私は、この技術こそが「贅沢品」だった燃料電池車を「日常の足」へと変える転換点になると確信しています。いくら環境に優しくても、手の届かない価格では普及は進みません。日清紡が培ってきた炭素制御技術が、世界の環境規制をリードする武器になることを期待せずにはいられません。

同社はすでに大手自動車メーカーへ新素材の提供を開始しており、実戦に向けた評価が進んでいます。2020年末には人気車種の新型モデルも登場予定ですが、将来的にこの新触媒が搭載されれば、燃料電池車がガソリン車並みの価格で買える日が現実味を帯びてくるはずです。

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