都心へのアクセスの良さと引き換えに、家賃の高さがネックになりがちな東京23区内ですが、驚くほど手頃な価格で新生活を始められる穴場が存在します。不動産情報の大手であるリクルート住まいカンパニーが、2019年12月13日までに発表した最新の調査結果によると、栄えある家賃の安さナンバーワンに輝いたのは、江戸川区に位置するJR京葉線の葛西臨海公園駅でした。
この調査は、専有面積が狭めのワンルームや1K、1DKといった単身者向け物件を対象に、駅から徒歩15分圏内の賃料の中央値を算出したものです。「中央値」とは、数値を小さい順に並べた際にちょうど真ん中にくる値のことで、極端に高い物件や安い物件に平均値が左右されないため、より実際の相場に近い実感を反映している指標といえるでしょう。
江戸川区と葛飾区が上位を席巻!注目エリアの動向
ランキングの顔ぶれを眺めてみると、特定のエリアに安さの秘密が集中していることが分かります。1位の葛西臨海公園駅を擁する江戸川区からは、都営新宿線の篠崎駅や一之江駅など、合計5つの駅がトップ20圏内にランクインしました。また、さらに圧倒的な存在感を示したのが葛飾区で、京成金町線の京成金町駅やJR常磐線の金町駅が同率2位に入るなど、実に8つの駅が上位に名を連ねています。
一方で、2018年度の調査で首位だった板橋区の西高島平駅は、なんと今回は20位圏外へと姿を消す波乱の展開となりました。この要因について調査機関は、2019年に入ってから周辺で新築物件の供給が相次いだことを指摘しています。新しい建物は設備が充実している分、家賃設定が高くなる傾向にあるため、エリア全体の「中央値」を押し上げた可能性が高いと考えられます。
SNS上では今回の結果に対し、「京葉線なら東京駅まで一本だし、葛西臨海公園は意外と利便性が高い」「金町周辺の再開発が進んでいるのに、まだこの安さを維持しているのは嬉しい」といった、驚きと納得が入り混じった反響が広がっています。固定費である家賃を抑えることは、趣味や貯蓄に回せるお金を増やすための賢い戦略として、多くの若者から支持を集めているようです。
編集部が考察する「安さ」の先にある暮らしの価値
私は今回のランキングを見て、単に金額の低さだけを見るのではなく、その街が持つ「ポテンシャル」に注目すべきだと強く感じました。例えば首位の葛西臨海公園駅は、広大な公園が隣接しており、都会の喧騒を忘れてリフレッシュできる稀有な環境が整っています。家賃を抑えつつ、豊かな自然を日常に取り入れられる生活は、非常に贅沢な選択肢ではないでしょうか。
また、金町エリアのように複数の路線が利用可能な駅が上位に入っている点も見逃せません。昨今はリモートワークの普及など働き方も多様化していますが、それでも都心への物理的な近さは依然として大きな資産です。安価なエリアであっても、新築の増加によって街全体の鮮度が上がっている現状を踏まえると、今はまさに「掘り出し物」の物件を見つける絶好の好機だと言えるでしょう。
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