2019年12月06日、日本フランチャイズチェーン協会が発表した最新のデータにより、国内コンビニエンスストアの勢いが鮮明となりました。10月の既存店売上高は前年同月比で1.8%のプラスとなり、総額は8824億円を記録しています。わずか2カ月ぶりとなるこの増加傾向は、増税後の冷え込みを懸念していた業界にとって、まさに恵みの雨といえる結果でしょう。
今回の成長を強力に後押ししたのは、2019年10月01日からスタートした「キャッシュレス・ポイント還元事業」です。これは、現金を使わずにスマホ決済やカードで支払うと、最大5%のポイントが消費者にバックされる国主導の施策を指します。SNS上でも「コンビニで実質安くなるからついつい買いすぎてしまう」といった声が相次ぎ、お得感を重視する賢い消費者の行動が数字に如実に表れました。
客単価は過去最高水準へ!一方で浮き彫りになった課題
特筆すべきは、客単価が4.1%も跳ね上がった点にあります。この上昇率は2018年09月以来、約1年1カ月ぶりの高水準となりました。前年はたばこ税の増税に伴う買い控えが影響して落ち込んでいたため、その反動も追い風になったといえます。まとめ買いや高単価な商品の購入が目立ち、レジでの決済額が目に見えて膨らんでいる様子が伺えますね。
一方で、手放しでは喜べない側面も存在します。店舗を訪れる客数自体は2.2%のマイナスに転じており、集客という面では依然として厳しい戦いが続いているようです。私自身の見解としては、ポイント還元による「一人当たりの購入額アップ」が全体の売上を支える構造は、あくまで一時的なブースト(底上げ)に過ぎないのではないかと感じています。
利便性だけでなく、いかにして足を運んでもらうかという「店舗の魅力作り」が、今後の各社の命運を分けるはずです。キャッシュレス決済が日常に浸透していく中で、コンビニが単なる買い物の場を超えた新しい体験を提供できるかが重要でしょう。2019年末に向けて、この好調な売上を維持できるのか、業界全体の攻防から目が離せません。
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