冬の訪れを告げる心温まるニュースが、晴れの国・岡山から届きました。岡山市内を走る岡山電気軌道では、2019年12月03日より、毎年恒例となっている「クリスマス電車」の営業運転をスタートさせています。1994年から始まったこの取り組みは、今年で26回目を数える伝統的な行事として、すっかり地元の方々に愛される冬の風物詩となりました。
今回主役を務めるのは、1950年代に製造された同社で最も歴史のある車両「KURO」です。どこか懐かしさを感じさせるレトロな車体の前後には、直径60センチメートルもの大きなクリスマスリースが飾られ、街を行き交う人々の目を楽しませてくれます。古いものを大切に使い続ける姿勢と、季節の華やかさが融合した姿は、まさに動く芸術品と言えるでしょう。
水戸岡デザインと手作りの温もりが宿る車内
車内の内装にも並々ならぬこだわりが詰まっています。数々の鉄道デザインを手掛ける著名な工業デザイナー、水戸岡鋭治氏が描いた愛らしいイラストポスターが飾られているほか、同社の社員たちが一つひとつ丁寧に手作業で装飾を施しました。プロのデザインと現場のスタッフによる手作りの温もりが共存する空間は、乗るだけで優しい気持ちにさせてくれます。
SNS上では「KUROのレトロな雰囲気とクリスマスの飾りが最高にマッチしている」「見かけるだけで幸せな気分になれる」といった好意的な声が次々と上がっています。路面電車という、市民の生活に密着した乗り物が特別な衣装を纏うことで、日常の風景がパッと明るくなる魔法のような効果が生まれているようです。
2019年12月03日の本格的な運行に先立ち、記念すべき出発式と貸切運行が実施されました。招待された地元の保育園児19人は、サンタクロースに扮した社員からお菓子の詰め合わせを受け取り、一足早いクリスマスプレゼントに大喜びの様子です。子供たちの弾けるような笑顔は、見守る大人たちの心をも温めてくれたに違いありません。
この特別な車両は2019年12月25日までの期間、東山線を1日5往復する予定です。また、12月21日には小学生以下の子どもたち100人を対象とした抽選制の特別便も運行されます。地域に根ざしたこうしたイベントは、公共交通機関への愛着を育む素晴らしい機会であり、これからも長く続いてほしいと切に願っています。
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