日経商品指数が13カ月連続の下落!2019年12月末の市場動向と原油高が与える影響を徹底解説

2019年12月28日、経済の体温計とも呼ばれる日経商品指数42種の動向が明らかになりました。1970年を基準としたこの指数は、企業間で取引される原材料や燃料の価格を映し出す重要な指標ですが、12月末の値は178.847を記録しています。前年の同時期と比較すると1.0%のマイナスとなり、これで13カ月連続の下落という結果になりました。

景気の先行きを占う上で欠かせないこの指数が、これほど長期間にわたって前年割れを続けている背景には、国内外での需要不足が深く関係しているでしょう。米中貿易摩擦という大きな火種については、第一段階の合意によって懸念が和らぎつつありますが、実体経済における消費の勢いは、まだ完全には戻りきっていないのが現状といえます。

SNS上では「身の回りの物は値上がりしているのに、産業用資材は下がっているのか」といった、指標と実感の乖離を指摘する声も散見されます。しかし、この指数が下がっているということは、将来的に製品価格に影響を及ぼす可能性を秘めているため、私たち消費者にとっても決して無関係なニュースではないはずです。

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紙・板紙の大幅下落と資源循環の課題

今回の調査で最も大きな下落を見せたのは、古紙を含む「紙・板紙」のカテゴリーで、9.7%という驚きの数字を叩き出しました。特に段ボール古紙の取引価格が下がっており、これは回収業者から問屋への仕入れ段階で顕著に表れています。中国による輸入規制が強化されたことに加え、年末の片付けに伴う発生量の増加が、市場に供給過剰を招いたのでしょう。

製紙会社自体は買い取り価格を維持しようと努めていますが、市場原理には逆らえず、安値での取引が目立っています。リサイクルという仕組みは、受け入れ先があって初めて成立するものです。このように特定の国に依存した資源循環がいかに脆いものであるかを、今回の数字は物語っているのではないでしょうか。

下げ止まりの兆しと原油高のインパクト

一方で、すべての分野が暗いわけではありません。2019年9月を底に、指数の低下率は少しずつ改善の兆しを見せています。米中の歩み寄りを受けて、銅などの非鉄金属の価格が持ち直しており、ニッケル価格の上昇によってステンレス鋼板の流通価格も上向きに転じました。こうした「下げ幅の縮小」は、世界景気の底打ちを期待させる明るい材料です。

注目すべきは石油関連で、こちらは11.7%という大幅な上昇を記録しました。OPEC(石油輸出国機構)と非加盟国による減産決定が原油価格を押し上げ、冬の需要期を迎えた灯油価格にも波及しています。燃料コストの上昇は企業の利益を圧迫する要因となりますが、デフレ脱却の観点からは、こうした緩やかな価格転嫁も必要悪なのかもしれません。

今後の展開を編集者の視点で予測するならば、米中関係の安定がどこまで続くかが最大の鍵となるはずです。2019年12月末時点のデータを見る限り、最悪期は脱しつつあるようにも見えますが、原材料の安値が続く中でいかに付加価値を生み出すかが、日本企業の腕の見せ所となるのではないでしょうか。

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