三井住友FG社長が明かす2020年の金融戦略!デジタル化と富裕層ビジネスで銀行はどう変わる?

2020年01月08日、金融界に大きな衝撃を与えるトップインタビューが公開されました。マイナス金利や急速なデジタル化、さらには甚大な自然災害など、現代の銀行を取り巻く環境は激変しています。こうした時代の転換期において、三井住友フィナンシャルグループの太田純社長が語った次の一手は、今後の私たちの生活にも深く関わる極めて興味深い内容でした。

特に注目すべきは、個人向け業務である「リテール分野」の改革です。リテールとは、個人のお客さまを対象とした小口の金融取引を指す専門用語を意味します。太田社長は、金融資産を3億円から5億円ほど保有する富裕層との取引拡大を最優先課題に掲げました。現在はグループ内の銀行、証券、信託がバラバラに動いており、顧客基盤の共有という大きな伸びしろを残しています。

ネット上では「大企業特有の縦割りを壊せるか期待したい」「富裕層だけでなく一般顧客の利便性も落とさないでほしい」といった、組織改革に対するリアルな声が寄せられていました。本部組織のスリム化にまで踏み込む発言からは、並々ならぬ覚悟が伝わってきます。収益構造を抜本的に見直すため、重複する業務の共通化を徹底的に進めていく方針です。

SNSで「最近、駅前の大きな銀行が減った気がする」と話題になることも増えましたが、まさにその疑問に対する答えも示されました。今後の店舗運営は、じっくり対面で相談できる空間へとシフトしていきます。例えば2019年後半には、富裕層が多い東京の浜田山や、オフィス街の汐留に、機能を絞り込んだ軽量型の個人専用店を開設して注目を集めました。

従来の駅前一等地に巨大な支店を構えるスタイルは、もはや過去のものとなりつつあります。売上高に相当するトップラインを伸ばしにくい現環境では、業務のデジタル化によって損益分岐点を下げ、経営を安定させることが急務です。損益分岐点とは、かかった経費を利益でトントンにできる境目のことで、これを下げるほど赤字になりにくい体質へと生まれ変わります。

また、ヤフーを傘下に持つZホールディングスとLINEの経営統合による、強力なスマホアプリの誕生についても言及されました。太田社長はこれを単なる脅威と捉えるのではなく、これまでに蓄積した金融の知見を武器に、時に競い、時に協力する「是々非々」の姿勢で臨む構えです。利便性の高いプラットフォームへ、いかに質の高い金融サービスを載せられるかが勝負の分かれ目でしょう。

2020年度からスタートする新しい中期経営計画では、これまでの金融の枠組みに縛られない「情報産業化」へ舵を切る方針です。これまでは一律の経費削減を重視しすぎたため、未来への投資が抑えられてしまった反省があるといいます。今後は事業維持のための経費と、IT分野などの戦略的な投資を明確に切り離し、攻めの姿勢で新規ビジネスの発掘に挑む計画です。

三井住友フィナンシャルグループにおけるリテール部門の経費率は、2019年09月30日時点で82%に達しており、グループ全体よりも20ポイント高いという深刻な課題を抱えています。解雇規制が厳しい日本において、欧米のような強引な人員削減は不可能です。だからこそ、最先端の金融IT技術であるフィンテックをいかに活用し、繊細な経営判断を下せるかが成否を分けます。

私は、今回の三井住友FGの戦略は非常に合理的であり、時代の要請に合致していると考えます。銀行が単にお預かりしたお金を右から左へ流すだけの時代は終わりを告げました。これからは個人のライフステージに寄り添うコンサルティング力と、日常の決済をストレスフリーにするデジタル技術の融合こそが、私たちが本当に求める未来の銀行像ではないでしょうか。

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