バウハウス創立100周年!話題の絵本「バウハウスってなあに?」が教えるモダンデザインの魅力と哲学

2019年に創立100周年という記念すべき節目を迎えた、ドイツの伝説的なデザイン学校「バウハウス」。その輝かしい歴史と先進的な思想を今に伝える、世界初の公式絵本が誕生しました。バウハウス・デッサウ財団が手掛けた『バウハウスってなあに?』(白水社)は、洗練されたビジュアルとともに、その奥深い魅力を余すところなく伝えています。SNSでも「大人も子供も夢中になれる」「デザインの教科書として手元に置きたい」と、アートファンの間で大きな反響を呼んでいる一冊です。

物語は、ドイツ人の仲良しきょうだいであるロッテとマックスが、建築家のお父さんと一緒にデッサウにある美しくモダンな校舎を訪れるところから始まります。子供たちならではの素直で鋭い視点から、お父さんに向けて次々と質問が飛び出しました。「どうして屋根は平らなのかな?」「バウハウスの学校ではサッカーも楽しんでいたの?」といった、思わずクスッと笑ってしまうような50個の問いかけに、お父さんが優しく丁寧に答えていくストーリー展開が見事です。

そもそもバウハウスとは、1919年にドイツで設立された、工芸や写真、デザイン、建築などを含む総合的な芸術学校のことです。それまでの装飾過多な芸術とは異なり、機能性と美しさを融合させた「モダンデザイン」の基礎を築いたことで知られています。大量生産の時代に合わせて、誰もが使いやすく美しい製品を生み出すことを目指しました。本書では、中学校以上で習う難しい漢字にルビが振られており、初心者でも安心して読み進められる工夫が凝らされています。

さらに、人名や専門用語の解説、歴史を振り返る年譜も充実しており、近代芸術に人間らしさや温もりを取り戻そうとした彼らの熱い哲学が、分かりやすく紐解かれています。私は、この本こそ現代のクリエイターや美を愛するすべての人に触れてほしい傑作だと確信しています。機能美の裏側にある人間味あふれるエピソードに触れることで、日常の景色が少し違って見えるかもしれません。東京大学教授の田中純氏による監訳も、本書の信頼性とクオリティをより一層高めています。

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