旧村上ファンドのTOBに東芝機械が異例の「買収防衛策」で対抗!企業統治を巡る緊迫の攻防戦を徹底解説

日本のビジネス界に激震が走っています。東芝機械は2020年1月19日、旧村上ファンド系の投資会社「オフィスサポート」から突きつけられたTOB(株式公開買い付け)の通告に対し、事前に買収防衛策を開示するという極めて異例の対抗措置を発表しました。TOBとは、ある企業の株式をあらかじめ期間や価格、買い取り枚数を公表して、市場の外で大量に買い集める手法のことです。この緊迫した状況にSNS上では「令和の時代にまた村上氏との激しい攻防が見られるとは」「日本企業のガバナンスが試されている」といった驚きや関心の声が多数寄せられており、大きな注目を集めています。

東芝機械側は、今回の買い付けが本当に会社の価値を高めるのかを「株主自身が判断すべきだ」と主張しています。そのため、取締役会や株主総会で適切な判断を下すための材料として、まずは詳細な情報開示を求める方針を打ち出しました。具体的には、買い付けの狙いなどを記した説明書をTOB開始の60営業日前までに提出するよう、村上氏側に要求しています。もしこのルールを無視して強硬にTOBを進めるのであれば、週内にも社外取締役で構成される独立委員会を招集し、具体的な対抗措置の検討に入る構えを見せており、その本気度が伺えます。

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企業統治の根幹を揺るがす「有事導入型」防衛策の是非

一方で、ファンドを率いる村上世彰氏は今回の東芝機械の素早い動きに対して「寝耳に水であり、コーポレートガバナンス(企業統治)の根幹に関わる重大な問題だ」と猛反発しています。企業統治とは、会社が不祥事を起こさず、株主の利益のために健全な経営を行うよう監視・コントロールする仕組みのことです。村上氏側としては、正当な投資手続きを企業側が不当に阻害していると感じているのでしょう。もし村上氏側が東芝機械の要求する手続きに従う場合、当初予定されていた2020年1月21日のTOB開始は不可能となり、戦略の大幅な見直しを迫られることになります。

東芝機械が発動を視野に入れている対抗措置は、他の株主にだけ「新株予約権」を無償で配り、買収者の持ち株比率を強制的に引き下げるという強力なものです。同社は2019年に、あらかじめ買収の手続きを定めておく一般的な防衛策を廃止し、実際に危機が迫った局面でのみ発動する「有事導入型」に切り替えたばかりでした。過去にこのタイプの発動が裁判で認められた例は、2007年のブルドックソース事件などごくわずかしかありません。事前にルールを開示しない有事型の防衛策は、投資家にとって予測が難しく、海外からの投資を萎縮させる懸念があるため、私はその運用に慎重であるべきだと考えます。

目的は巨額の資金還元か?減少し続ける買収防衛策のトレンド

今回の村上氏側の狙いについて、専門家の間では東芝機械が保有していた半導体製造装置メーカーの株式売却によって得た、巨額の資金を株主へ還元させることにあるとみられています。実は今回のTOB以前にも、税制上のメリットを考慮して、特定の自社株買いを提案するなど両者の間では水面下の交渉が行われていました。今回のTOB通告は、自らの要求を企業側に飲ませるための強力な揺さぶりである可能性が極めて高いと言えます。企業側が利益をため込むだけでなく、いかに効率よく株主に還元していくかという点も、現代の経営において極めて重要な課題です。[/p>

専門機関の調査によると、買収防衛策を導入している日本企業は2019年末時点で325社となっており、最も多かったピーク時に比べて約4割も減少しています。これは「防衛策が経営陣の自己保身に使われている」という株主からの厳しい批判が増えたためです。今回の東芝機械による異例の防衛策開示は、減少傾向にあった買収防衛策のあり方に一石を投じることになるでしょう。企業の価値を守るための正当な防衛なのか、それとも市場の原理を歪める対抗措置なのか、今後の司法や株主総会での判断から目が離せません。

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