富士フイルムが減益?消費増税で大人気カメラ「チェキ」がまさかの苦戦、2019年4〜12月期決算で見えた今後の行方

おしゃれな若者や海外のファンの間で圧倒的な支持を集め、ブームを牽引してきたインスタントカメラ「チェキ」に、思わぬ逆風が吹いています。富士フイルムホールディングスが2020年2月6日に発表した2019年4月から12月期の連結決算は、本業の儲けを示す営業利益が前年の同じ時期と比べて4.2%減少し、1516億円にとどまりました。これまでは飛ぶ鳥を落とす勢いだった写真関連事業が、足元でブレーキがかかる形となっています。

業績の足を引っ張ってしまった最大の要因は、2019年10月1日に実施された消費税率10%への引き上げです。増税に伴う買い控えの波は、趣味性の高いカメラ市場を直撃しました。ネット上のSNSでは「チェキの本体やフィルムは消耗品だから、増税の影響は地味に痛い」「最近はスマホで十分だから、少し値上がりを感じると買いにくくなる」といった、ユーザーのリアルな声が次々と上がっており、消費者の財布の紐が固くなっている様子が伺えます。

そもそも「チェキ」に代表されるインスタントカメラとは、撮影したその場で自動的に写真がプリントされて出てくる便利な仕組みの機器です。デジタルカメラのような画像データとは異なり、世界に一枚だけのリアルな「モノ」として写真が残るアナログ感が、SNSネイティブ世代に新鮮な体験として受け入れられてきました。しかし、日常の贅沢品としての側面が強いため、今回のような税率変更の際には真っ先に節約の対象になってしまう宿命を背負っています。

富士フイルムはこうした状況を受け、2020年3月期の通期営業利益の見通しを、従来より200億円引き下げた2200億円に下方修正しました。依然として過去最高益の更新を見込んでいるものの、これまで盤石に見えた成長シナリオには不透明感が漂い始めています。ここで編集部としての視点を述べると、この苦境は一時的なトレンドの終焉ではなく、チェキが「一過性のブーム」から「定番の文化」へ脱皮するための試練の時ではないでしょうか。

デジタル社会だからこそ映えるアナログの価値は、決して色褪せるものではありません。今後は単に写真を撮る道具としてだけでなく、スマホと連携した新しいプリント体験の提案など、増税の逆風を跳ね返すような革新的なアプローチが期待されます。スマートフォンのカメラ性能が進化し続ける現代において、富士フイルムがチェキの持つ唯一無二の魅力をどのように再定義し、巻き返しを図っていくのか、今後の戦略から目が離せません。

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