北海道の企業経営に黄色信号?消費増税と日韓関係悪化がもたらす利益DI低下の背景と今後の見通し

北洋銀行が発表した2019年10月から2019年12月期の北海道内企業における経営動向調査により、地元の経済に少し元気がなくなっている現状が明らかになりました。全産業を対象とした「利益判断指数(DI)」がマイナス11を記録し、前回の四半期と比べて3ポイントも落ち込んでしまったのです。4期ぶりに悪化へ転じたこの動きは、北海道経済の先行きに不透明感が漂い始めている兆候と言えるでしょう。

ここで登場する「DI」とは、景気の方向性を推し量るための重要な指標です。業績が「良くなった」と答えた企業の割合から、「悪くなった」と答えた割合を差し引いて算出されます。つまり、数値がマイナスに振れているということは、現状を厳しいと捉えている企業の方が多いことを意味しているのです。さらに、売上高を示すDIについても8ポイント減のマイナス11となっており、企業が苦戦している様子が伺えます。

今回の下落には、2019年10月1日に実施された消費税率10%への引き上げによる買い控えや、日韓関係の冷え込みが大きく影響したと考えられます。特に深刻な打撃を受けたのがホテル・旅館業をはじめとする観光分野です。韓国からの旅行客が激減した煽りを受け、非製造業の利益DIはマイナス13へ沈みました。とりわけ宿泊業界は49ポイントも大暴落してマイナス63となり、悲鳴が上がっています。

一方で、すべての業界が落ち込んでいるわけではありません。公共工事の受注が非常に好調だった建設業などは、底堅い動きを見せて全体を支えていました。しかし、製造業も7ポイント低下のマイナス9となるなど、幅広い分野に元気が及んでいないのが現状です。このニュースに対してSNSでは、「インバウンドに頼りすぎるリスクが出た」「地元の消費も冷え込んでいて先行きが不安」といった、懸念の声が数多く寄せられています。

私個人の意見としては、特定の国やインバウンド需要だけに依存する観光ビジネスの危うさが、今回の調査で浮き彫りになったと感じています。北海道の豊かな自然や食文化は世界に誇れる財産だからこそ、今後は国内旅行客の誘致や、欧米など多様な地域からの集客へとシフトする舵取りが求められるでしょう。また、消費増税のダメージを和らげるような地域一体となった経済対策も、急務であると考えます。

気になる2020年1月から2020年3月期の見通しですが、利益DIはさらに7ポイント下落したマイナス18に落ち込むと予想されています。冬の観光シーズンを迎える中、企業は一段と厳しい舵取りを迫られそうです。なお、この調査は2019年11月中旬から2019年12月上旬にかけて実施され、道内企業380社からの回答を基にまとめられました。今後の景気回復に向けた粘り強い施策に期待したいところです。

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