【2019年6月】都内企業の景況感が3年ぶり低水準に!中国市場の失速が引き起こす製造業とIT関連への影響

2019年6月13日に東京財務事務所が発表した4月から6月期にかけての法人企業景気予測調査の結果は、都内企業の景況感に警鐘を鳴らすものでした。調査によると、企業の景況判断指数(BSI)は全規模・全産業でマイナス2.6という数字を記録し、これは2016年4月から6月期以来、3年ぶりの低い水準となったのです。

この景況判断指数(BSI)という専門用語は、企業の景気に対する見方を数値化したもので、景況感が「上昇」したと答えた企業の割合から「下降」したと答えた企業の割合を差し引いた値を示しています。今回のマイナス値は、景気の先行きを「悪くなった」と感じている企業が「良くなった」と感じている企業を上回っていることを意味しており、その背景には、海外経済の減速が徐々に影響を及ぼし始めている現状があります。

特に顕著な影響を受けているのが製造業で、BSIはマイナス7.8と大きく落ち込んでいます。この原因として、アメリカと中国の間で激化している貿易摩擦による先行き不透明感の高まりが指摘されています。また、半導体の基板となるシリコンウエハーの取引が振るわないなど、主要な電子部品の動向も失速しており、特に中国の通信機器市場の需要低迷が大きく響いている模様です。

この影響は製造業にとどまらず、非製造業である卸売業の一部にも波及しています。スマートフォンなどのモバイル関連機器の需要が落ち込んだあおりを受け、業績への懸念を示す声が聞かれているのです。インターネット上でも、「まさかここまで影響が出ているとは」「中国の需要はやはり大きい」といった、海外の市場動向に対する不安と驚きの声が、SNS上で多く見受けられました。多くの方が、身近なIT機器が世界経済の波に大きく左右されている現状を実感しているようです。

4月から6月期は、企業の年度末の集中需要(決算に伴う駆け込み需要など)が落ち着く時期であるため、例年、BSIがマイナスになりやすい傾向があります。しかし、今回はそのマイナス幅の大きさに注目すべきでしょう。世界経済、特に巨大市場である中国の景気動向が、いかに日本の都内企業に直結しているかを改めて認識させられます。

しかし、企業の見通しが悲観一辺倒というわけではありません。企業の先行き判断を見てみると、2019年10月から12月期には全規模・全産業でプラス3.0と回復を見込んでいます。世界経済の先行きには引き続き強い警戒感は持っているものの、今後は徐々に持ち直すという期待も垣間見える結果です。私は、日本の企業が持つ高い技術力と適応力をもってすれば、この難局を乗り越え、新たな需要を開拓できる可能性は十分にあると信じています。

今回の調査結果は、日本のビジネスパーソンに対し、国内外の経済ニュースを注視し、時代の変化に敏感に対応していく必要性を強く訴えかけていると言えるでしょう。特に中国市場の動向は、今後も日本の景気を占ううえで極めて重要なキーポイントになると思われます。

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