スキャナー事業で業界をリードするPFU(石川県かほく市)が、2019年3月期の連結決算で驚異的な業績を発表しました。純利益は前の期と比べておよそ2倍となる95億円を達成し、多くのビジネスパーソンの注目を集めています。この大幅な増益の背景には、主力のスキャナー販売と連携したシステムインテグレーション事業の好調さに加え、大胆な「退職給付制度の見直し」という戦略的な施策が存在しているのです。
退職給付制度とは、従業員が退職する際に企業が支払う退職金や年金に関する制度のことです。この制度を見直すことによって、一時的に企業会計上の利益が押し上げられることがあります。今回のPFUの決算において、この見直しが利益を大きく押し上げる要因となりました。この特殊要因を除いたとしても、営業利益は横ばいの77億円、純利益は前期比39%増の66億円と、本業も順調に成長していることが明らかになっています。
特に売上を牽引したのは、企業の業務効率化に貢献するソフトウェア分野です。この分野では、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)関連事業が目覚ましい伸びを見せています。RPAとは、人が行っていた定型的なパソコン操作などの事務作業を、ソフトウェアのロボットが自動で代行する技術を指します。働き方改革が叫ばれる中で、企業が生産性向上を目指す動きが加速しており、PFUが手掛けるシステムインテグレーションなどの事業売上は前期比で9%増と大きく伸長しました。
連結全体の売上高は前の期比1%増の1,352億円、営業利益は55%増の119億円となっており、この結果から、PFUが単なるハードウェアメーカーの枠を超え、デジタル化を推進するソリューションプロバイダーとして市場での存在感を増していることが分かります。特にRPAのように、時代のニーズに合致した最先端の技術を提供することで、顧客企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支える役割を担っていると言えるでしょう。
SNS上でも、このPFUの好業績に対して「RPAやシステム統合の伸びが素晴らしい」「スキャナーだけでなく、ソフト事業の成長が業績を支えているようだ」といったポジティブな反応が多く見受けられます。私が編集者として注目したいのは、戦略的な制度見直しという「経営判断」と、時代の波に乗った「事業展開」が絶妙に噛み合った点です。単なる一時的な利益の増加にとどまらず、デジタルの力を活用した本業の成長が伴っているため、今後もPFUの動向からは目が離せません。
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